大阪府富田林市にある国の重要文化財に指定される町家が、旧杉山家住宅。中世の富田林に誕生した宗教自治都市・寺内町(じないまち)。杉山家は貞享2年(1685年)以来、造り酒屋として発展。富田林八人衆の筆頭年寄で、「わたや」と号し、町の設立から運営に至るまで中心的役割を果たした名家です。
寺内町最古・最大の規模を誇る商家
寺内町・富田林は、外周に土塁を巡らせ堀割を造り、4ヶ所ある町の出入り口にはそれぞれ木戸門が設けられていました。
豊富な米と恵まれた水によって酒造業も発達しますが、杉山家も江戸時代には造り酒屋として繁栄。
最盛期には使用人も70人を数えたといわれ、その広大な屋敷は主屋を始め酒蔵、釜屋、土蔵など十数棟が現存。
当時の繁栄ぶりをうかがい知ることができます。
敷地は最盛期に1000坪で主屋、酒蔵、土蔵など十数棟が並んでいました(現在は430坪)。
現存する建物は、江戸時代初期、17世紀中頃の建築で、寺内町・富田林に現存する最古のもので、江戸時代中期の大規模商家の遺構として国の重要文化財に指定されています。
能舞台を模したともいわれる大床の間に描かれた老松や襖絵は狩野派の狩野杏山守明の筆。
明治の明星派の歌人・石上露子(いそのかみつゆこ)の生家としても知られています。
一帯は「富田林市富田林伝統的建造物群保存地区」に指定され、町並み保存が進められており、旧杉山家住宅はそのシンボル的な存在。
旧杉山家住宅 | |
名称 | 旧杉山家住宅/きゅうすぎやまけじゅうたく |
所在地 | 大阪府富田林市富田林町14-31 |
関連HP | 富田林市公式ホームページ |
電車・バスで | 近鉄富田林西口駅から徒歩10分、富田林駅から徒歩10分 |
ドライブで | 阪和自動車道美原南ICから約7km |
駐車場 | なし |
問い合わせ | 富田林市文化財課 TEL:0721-25-1000/FAX:0721-25-9037 |
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