GW、お盆、年末年始など、特急、快速列車の自由席が大混雑することがあります。その際、自由席の特急券で、指定席車両で立つことはできるのでしょうか? グリーン車の車両には立っていてもグリーン料金は必要ですが、はたして・・・。正解は「原則としては、立つことができません」。
自由席が混んでいても指定席車両への移動は不可!
JRの特急券は、「指定席特急券」と「自由席特急券」に大別されます。
それぞれ、「指定席車両に、座席を指定して乗車する特急券」、「自由席車両に座席の指定をせずに乗車する特急券」と解釈できます。
つまりは、自由席がどんなに混雑していても、指定席車両に移動して立つことはできません。
それはデッキも含めてです。
列車の運休や遅延などで大混雑する場合には、車掌の判断で、指定席にも立つことが認められるケースもありますが、基本は、自由席が混んでいても指定席車両への移動はできません。
逆に指定席に座っていて、隣の人が嫌だから自由席へ移動という場合も、移動はできません。
あくまで指定席車両のきっぷで、自由席に移動する場合は車内で自由席特急券を購入するしかありません。
トラブルなどのケースは車掌に相談ですが、それ以外は我慢する必要が生じます。
あまり知られていませんが、「立席特急券」は全車指定の特急列車の場合に発券される特急券で、どうしてもその列車に乗る必要があるけど、指定席券は完売というケースには重宝します。
「全車指定席列車に立って乗車できるチケット」で、東北・北海道・山形・秋田新幹線の「はやぶさ」、「はやて」、「つばさ」、「こまち」と北陸新幹線の「かがやき」のみに発売されます。
在来線の場合は、「全車指定席列車の指定席が満席の場合は、立席特急券を発売することがあります」としているので、駅で確認するといいでしょう。
ただし自由席車両のない特急に限ります。
旅客営業規則には着席不可である旨は明記されておらず、実際の運用でも、指定席に空きがある場合には着席も可能です。
万一、空いていた席に途中駅から乗車してきた人がいる場合には、もちろん席を譲る必要があります。
東海道新幹線の「のぞみ」も全車指定の場合がありますが、指定券がなくても自由席特急券でデッキに乗車できるルールがあるので、覚えておくといいかもしれません。
新幹線に限定されますが、指定席特急券を購入していたのに、その列車に乗り遅れた場合は、「指定された列車の乗車日と同じ日のうちであれば、後続の特急列車の立席または空席がある場合は空席をご利用いただけます」(JR各社)としています。
自由席が混雑した際、指定席車両に立つことはできる!? | |
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