富山県小矢部市桜町にある縄文時代早期から江戸時代にかけての複合遺跡が桜町遺跡。国道8号のバイパス工事で昭和55年から発掘調査が行なわれ、昭和63年、舟岡地区から縄文時代の遺跡としては初となる高床建物の柱が出土。大注目の遺跡となったのです。現在は「桜町JOMONパーク」として整備され、見学が可能です。
縄文時代にも「高床倉庫」があったことを立証
舟岡地区は川の流れる谷底にあり、谷の中の川跡からは、土器や石製品とともに大量の加工材が良好な状態で発見されています。
高床建物の柱材と考えられるホゾ穴(凹型の穴)や、桟を差し込むための穴など、加工をした木柱が出土した場所は、国道8号バイパスに近い第1調査区。
縄文時代中期末(紀元前2000年)の高床建物の建築部材であることが明らかで、高床建物が定説(弥生時代)より2000年も古い縄文時代にすでにあったことを証明し、古代史を大きく塗り替えることになったのです。
木材のような有機物は本来は腐って残らないものですが、谷川の水によって魚津埋没林(海水によって腐らずに現存)のように保護され、縄文人の生活や文化に関する多くの情報を得ることができたのです。
平成9年にもさまざまな加工のある木材が大量に出土、さらに平成12年には北陸地方で特徴的な環状木柱列(ウッドサークル)も見つかっています。
なお、青森県青森市の三内丸山遺跡でも縄文時代中期(紀元前3000年〜紀元前2000年)の高床建物遺構が出土しています。
また富山県富山市の北代遺跡(きただいいせき=縄文時代中期を中心に営まれた大集落跡)からも高床建物の遺構が出土。
日常的な生活は竪穴式住居で、ムラとしての共有物などは高床建物に保管したという、縄文のムラの暮らしぶりも明らかになってきています。
縄文時代の高床建物が初めて発見された遺跡、桜町遺跡 | |
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