カーナビに県境案内を設定し、県境をまたぐと県名を伝える仕様にしたなら、慌ただしく県境名を伝えるのが、栃木県道・群馬県道・埼玉県道・茨城県道9号。渡良瀬遊水地の西側を走る県道を北上すると、わずか1.5kmほど距離で、埼玉、栃木、群馬、埼玉、群馬と目まぐるしく県が変わるのです。
4つの県を通過する唯一の都府県道で途中には道の駅も
県境を走り、目まぐるしく県が変わる道としては高野龍神スカイライン(和歌山県)が、25kmの山岳区間中、26ヶ所もの県境またぎがあることが知られ、国内でもダントツですが、こちらは山岳ドライブウェイで、しかも奈良県と和歌山県の2県またぎ。
平野部で、しかも短い区間で3県、少し長くすると4県もまたぐというのは、全国的にもここだけという珍しい県道です。
さらにいえば、全国に数ある都道府県道のなかでも、4つの県を通過する唯一の都府県道なので、栃木県道・群馬県道・埼玉県道・茨城県道9号佐野古河線という長ったらしい名前になるのです。
茨城県古河市の中心部と、ラーメンで有名な栃木県佐野市を結ぶ動脈なので、主要地方道(幹線道路として維持管理に要する費用の50%までを国が補助)にもなっています。
県道9号途中、「道の駅かぞわたらせ」の南南東400mほどの場所には、全国唯一の平野部での3県県境となる、平地の三県境(栃木・群馬・埼玉三県境)があります。
実際に走ってみるとよく分かるのですが、目まぐるしく県が変わる部分の道は、直線道路。
どうして県道が何度も県をまたぐのかといえば、足尾銅山の鉱毒を沈めるため、明治39年に谷中村を強制的に廃村にして渡良瀬遊水地を築く以前に、県境は渡良瀬川、谷田川の流路にあったから。
渡良瀬遊水地の誕生で、流路が変わり、かつての川の流れた跡が県境になっているのです。
渡良瀬遊水地を目的地にして、「道の駅かぞわたらせ」、平地の三県境(栃木・群馬・埼玉三県境)、そして栃木県道・群馬県道・埼玉県道・茨城県道9号をドライブするのがおすすめです。
カーナビ大忙し! 目まぐるしく県が変わる栃木県道・群馬県道・埼玉県道・茨城県道9号を走ろう! | |
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