日本でラッコを見ることができるのは、今や鳥羽水族館だけに!

鳥羽水族館

2025年1月4日(土)、「マリンワールド海の中道」(福岡県福岡市)で飼育されていたラッコのリロが死亡したと発表され、国内で飼育されるラッコは鳥羽水族館(三重県鳥羽市)の2匹だけということに。現在、ラッコはワシントン条約により輸入が規制されているため、近い将来、国内からラッコは消えることに。

近い将来、日本国内からラッコは消える!

鳥羽水族館
鳥羽水族館のメイとキラ

「マリンワールド海の中道」によれば、死亡したラッコのリロはオスで17歳。
ラッコの17歳は人間に換算すると70歳〜80歳とのことで、「オスとしては高齢であったため、最近では健康状態に注意をしながら管理をしてきましたが、残念ながら死亡しました」と発表しています。

「マリンワールド海の中道」では、繁殖にも力を入れ、過去に9頭の赤ちゃんが誕生しましたが、6頭は数週間~1年ほどで死亡する、代を重ねるごとに繁殖能力が低下するなど、ラッコの繁殖には困難がつきまとっていました。

このリロの死亡により、国内に残るラッコは鳥羽水族館のメイ(20歳)とキラ(16歳)の2頭のみ。
この2頭はいずれもメスのため、ロリの死亡によって、繁殖の可能性も絶たれたことになり、ラッコの姿が国内の水族館から消える日も近い(数年以内)といわれています(飼育下ではアメリカの水族館で28歳まで生きた記録もありますが、野生のラッコの寿命はオスは10歳~15歳、メスは15歳~20歳と推定)。

日本動物園水族館協会の話では、国内の水族館でのラッコ飼育は1982年、伊豆・三津シーパラダイスが最初。
首都圏では1984年に初めて「サンシャイン水族館」(東京都豊島区)で飼育開始され、話題に。
その後、各地に誕生した大型の水族館ではイルカショーなどのマリンショーと並ぶ目玉のひとつが、ラッコとなったのです。
国内での飼育頭数も1990年代には30以上の施設で120頭を超えましたが(ピーク時は1994年で122頭)、30年で激減し、いまでは2頭。

もし、ラッコに興味があるなら、鳥羽水族館へ、ぜひ。
ただし、全国からラッコファンが集まるので、のんびりと見ることはできなくなりつつあります。

掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
鳥羽水族館

鳥羽水族館

三重県鳥羽市、昭和30年にミキモト真珠島を眼前とする鳥羽港に誕生した歴史ある水族館が鳥羽水族館(とばすいぞくかん)。「パフォーマンススタジアム」、「海獣の王国」、「古代の海」などにテーマ分けされた12のゾーンを有する超巨大水族館で、約850

 

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