知る人ぞ知る「日本一短い鉄道」には、神社境内を横断する場所もある!

西濃鉄道市橋線

盲腸のように終点から先に鉄道がつながっていない路線を盲腸線と呼びますが、JR東海道本線の大垣駅で分かれ、美濃赤坂駅を結ぶ美濃赤坂支線は典型的な盲腸線。その終点駅・美濃赤坂駅からさらに1.3km伸びた乙女坂駅を結ぶ貨物線の西濃鉄道市橋線が、知る人ぞ知る「日本一短い鉄道」となっています。

石引神社の境内を横切る場所には踏切が!

鉄道ファンの間でも知られる「日本一短い鉄道」は、千葉県の成田国際空港付近に路線を有する第三セクターの芝山鉄道で、営業キロ2.0kmですが、それは「旅客輸送を行なう普通鉄道」で、日本最短ということ。
貨物専用線を含めると、さらに短い西濃鉄道市橋線の営業キロ1.3km(実際の路線距離は2.0km)となります。

あまり知られていないのは、平成18年3月31日に猿岩駅〜市橋駅間(0.6km)、令和4年9月1日に乙女坂駅〜猿岩駅間(0.7km)が廃止され、その結果として1.3kmという最短路線となったため。
市橋線という路線名もかつては市橋駅とを結んでいたからです。

かつては旅客輸送を行なっていたこともありましたが、今では金生山(きんしょうざん=三重県・岐阜県の県境地帯は伊吹山で有名な石灰岩地帯)から産出される石灰石を美濃赤坂駅でJR貨物に引き継いで笠寺駅(かさでらえき/名古屋市南区)へ。
さらに名古屋臨海鉄道に引き継いで、名古屋南貨物駅(愛知県東海市)経由で、日本製鉄名古屋製鉄所構内の石灰石破砕工場へと運んでいます。

つまり、現在は石灰石輸送のみで、1日3本ほどの運行になっていて、運が良ければ石灰石を運ぶ貨車(ホキ2000、ホキ9500)を美濃赤坂駅や笠寺駅でも見ることができます。
石灰岩用の貨車は赤い色をしているので、地元名古屋の鉄道ファンからは「赤ホキ」の名で呼ばれています。

西濃鉄道市橋線の管内では、美濃赤坂駅の北側で、石引神社の境内を横切る場所があり、境内に踏切があるという珍しい神社になっています。

知る人ぞ知る「日本一短い鉄道」には、神社境内を横断する場所もある!
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