2024年11月1日(金)〜11月15日(金)、東京都新宿区の新宿御苑では、皇室ゆかりの伝統を受け継ぐ菊花壇展に合わせて『秋の特別開園』を実施。期間中は無休で開園するもので、日本庭園に7つの上家を設え菊の花々を仕立てて展示する花壇と、庭園内に花を植え込む露地花壇で菊花壇展が行なわれます。期間中は無休。
観菊の皇室行事『観菊会』をルーツにする『菊花壇展』開催
毎年11月、東京の新宿御苑で天皇・皇后が臨席して催された観菊の皇室行事『観菊会』(観菊御宴)とともに発展を遂げてきたのが『新宿御苑菊花壇展』。
明治11年、赤坂の仮皇居で催された『菊花拝観』をルーツに、明治13年11月に赤坂離宮で行なわれたのが始まりで、外国使臣も招待する『観菊会』となったのは、西洋のガーデンパーティーを真似て、皇室外交で条約改正を促進するという意図がありました(関税自主権の回復は明治44年です)。
その後、年中行事となり、昭和4年から新宿御苑で行なわれるようになり、戦前の新宿御苑は、まさに「パレスガーデン」として機能していたのです。
戦前の花に関する皇室行事としては、浜離宮で開催されていた『観桜会』(春の『観桜会』も大正6年から新宿御苑に移行)、新宿御苑の『観菊会』のふたつが知られています。
軍靴の足音が高鳴る昭和12年に『観菊会』は廃止されましたが、昭和24年に新宿御苑が国民公園として新しくスタートしたことを受け、菊作りの技術も伝承し、昭和28年、厚生大臣主催の『菊を観る会』として復活。
昭和47年に所管が環境庁(現・環境省)に移されますが、『菊花壇展』としてその伝統が継続されています。
観菊会展示用の菊の栽培は、明治11年に仮皇居内の丸山仕立て場(現・大宮御所の一部)で始まり、明治37年から補助仕立て場として、新宿御苑でも菊の栽培が始められ、大正14年からは新宿御苑だけで栽培されるようになっています。
現在も新宿御苑の『菊花壇展』では、すべての菊が新宿御苑内の苗圃(びょうほ)で栽培され、優美な意匠の上家(うわや)、独自の植え込みの技法など、ほかでは見ることのできない、皇室ゆかりの格式ある様式を今に伝えています。
『菊花壇展』開催期間中は、日本庭園に「上家」を設置、特色あふれる菊の花々を独自の様式を基調に飾り付けています。
さらに庭園の景観と調和するように、7つの上家花壇と2つの露地花壇を配し、順路に沿って回遊することで最も美しく花壇を鑑賞することができる仕組みです。
新宿御苑『秋の特別開園』(菊花壇展)|2024 | |
開催日時 | 2024年11月1日(金)〜11月15日(金)9:00~16:00(閉門16:30)/毎年11月1日〜11月15日 |
所在地 | 東京都新宿区内藤町11 |
場所 | 新宿御苑 |
関連HP | 新宿御苑公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ新宿御苑前駅から徒歩5分 |
ドライブで | 首都高速外苑ランプから約1.7km |
駐車場 | 新宿御苑駐車場(200台/有料) |
問い合わせ | 新宿御苑 TEL:03-3341-1461/FAX:03-3341-1528 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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