新幹線の最北端となる駅は、北海道新幹線の新函館北斗駅(北海道北斗市)。最南端は九州新幹線・鹿児島中央駅(鹿児島県鹿児島市)。南北最果ての駅間を新幹線で移動すると、なんと営業キロ2326.3kmの旅となります。それでも高速鉄道の利点を活かして、11時間前後で到達できます。
新函館北斗駅を午後イチに出れば、その日のうちに鹿児島入り

明治38年8月、山陽鉄道(現在の山陽本線の前身)が官設鉄道の東海道本線に直通乗り入れを果たし、新橋駅〜下関駅(当時はアジアの玄関港)を結ぶ急行列車を登場させていますが、所要時間は下りが35時間5分という長旅でした。
明治45年6月、新橋駅〜下関駅間に、日本初となる「特別急行列車(特急列車)」が登場していますが、それでも所要は上り25時間8分、下り25時間15分で、昭和5年10月に東京駅〜神戸駅間で運転を開始した特急「つばめ」で大幅なスピードアップが図られましたが(最高速度95 km/h、平均速度65.5 km/h)、東京駅〜神戸駅間を9時間で走り抜いています。
これが戦前の「超特急」です。
現在は、新函館北斗駅を平日12:48発の「はやぶさ24号」に乗車すると、東京駅までの862.5kmを4時間16分で走り、東京駅に17:04着。
あわただしく東海道新幹線のホームに移動して、17:12発の「のぞみ53号」に乗車すると、新大阪駅に19:39着。
こちらは552.6kmを2時間27分で走破しています。
新大阪駅では19:54発の「みずほ615号」に接続し、鹿児島中央駅に23:36に到着します。
この「みずほ615号」は、今回乗車する3本のうち最長距離で、911.2kmを3時間42分で走り、北海道・東北新幹線よりも早いということがわかります。
移動にかかる時間は10時間48分、走行距離2326.3km、普通車指定席利用で、総額5万2620円となります。
函館空港〜鹿児島空港は直行便はないので、羽田あるいは大阪(伊丹)での乗り換えとなり、所要は4時間20分〜5時間少々といった感じで、往復の連絡バスなどを入れても新幹線の半分くらいの所要となります。
ただし料金的には6万〜9万ほどはかかるので(早割やキャンペーンなどを利用しない場合)、「意外に新幹線は安い」ことがわかります。
さすがに2300kmもあると、残念ながら、始発に乗車しても新函館北斗駅〜鹿児島中央駅の日帰りはできません。
この2300kmという距離は、飛行機の路線距離でいえば東京 (HND-羽田空港) 〜サイパン(SPN-サイパン国際空港)間に匹敵するのです。

新函館北斗駅〜鹿児島中央駅の新幹線移動は2326.3km、羽田〜サイパンと同じ! | |
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