外浪逆浦(そとなさかうら)と聞いて、ピンと来る人はほとんどいないでしょう。全国の自然湖沼ランキングでは39番目の大きさ。関東に限れば芦ノ湖に次いで7位という大きな湖です。場所は茨城県神栖市(かみすし)と潮来市(いたこし)の間を流れる常陸利根川の一部をなす水域です。
波(浪)が逆流した浦というのが名の由来

国土地理院によれば、面積は5.94平方キロ。
湖面の標高は0.16m、最大水深は23.3mとなっています。
湖の南岸は千葉県香取市で、茨城、千葉の県境の湖です。
地図を見ると常陸利根川が太くなっただけという感じがしますが、実は霞ヶ浦も常陸利根川、横利根川、西浦、鰐川、北浦の総称で、利根川水系の一部です。
徳川家康は、江戸時代の初め、江戸湾(東京湾)に注いでいた利根川を現在の銚子を河口とする川筋に瀬替えしています。
これが有名な「利根川の東遷」(とねがわのとうせん)ですが、その結果、霞ヶ浦の南東部に運ばれる土砂の量が増え、海からの逆流も減って淡水化した湖となったのです。
かつて 利根川と霞ヶ浦の合流する場所には、浪逆浦という湖がありましたが(満潮時に波が逆上ることが名の由来)、明治時代に南北に区切る堤防が築かれ、北側を内浪逆浦、南側を外浪逆浦に。
さらに内浪逆浦は干拓された結果、現在は外浪逆浦だけが残されているのです。
神栖市によれば外浪逆浦の湖岸は、「夕日が非常に美しく見えるスポットとして知る人ぞ知る穴場スポット」とのことで、なさか夕日の郷公園には展望台も設けられています。

関東にありながら「超無名の湖」、外浪逆浦はどこにある!? | |
名称 | 外浪逆浦/そとなさかうら |
所在地 | 茨城県神栖市・潮来市 |
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