縄文時代の後期から晩期の初め(3000年~ 4000年前)に縄文人が築いたのがストーンサークル(環状列石)。縄文人の精神文化を表すモニュメントでもあるストーンサークルは、日本最大の大湯環状列石(秋田県鹿角市)を筆頭に、北東北(青森県・秋田県・岩手県)には注目の8基があります。
青森県
小牧野遺跡|青森市
所在地:青森県青森市野沢小牧野41
時代:縄文時代後期前半
規模:直径55m
内容:荒川と入内川に挟まれた標高80m〜160mの舌状台地に位置するストーンサークルで、直径35mの外帯、直径29mの内帯、さらに直径2.5mの中央帯の三重構造
史跡:国の史跡、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産
太師森遺跡|青森市
所在地:青森県平川市新屋遠手沢
時代:縄文時代後期
規模:東西45m、南北40m
内容:八甲田山から津軽平野に延びる標高260mほどの舌状台地上に位置する遺跡
太師森環状列石(ストーンサークル)を中心に、石棺墓・土器棺墓が共存する例は国内でも非常に稀。
大森勝山遺跡|弘前市
所在地:青森県弘前市大森勝山
時代:縄文時代晩期
規模:長径48.5m、短径39.1m
内容:津軽富士・岩木山山麓の舌状丘陵の先端、標高130m~ 150mに位置
冬至の日に、津軽富士・岩木山の山頂に日が沈む場所に位置し、冬至の日には「ダイヤモンド津軽富士」を眺めることが可能
史跡:国の史跡、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産
秋田県
大湯環状列石|鹿角市
所在地:秋田県鹿角市十和田大湯万座45
時代:縄文時代後期
規模:万座環状列石(最大径52m、組石48基=国内のストーンサークルでは最大)、野中堂環状列石(最大径44m)
内容:2つの環状列石があり、取り囲むように、掘立柱建物跡、土坑・貯蔵穴、遺物廃棄域が同心円状に配置
2つの環状列石の中心と日時計のように配置された組石は一直線に並び、夏至の日没方向を指しています
史跡:国の特別史跡、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産
伊勢堂岱遺跡|北秋田市
所在地:秋田県北秋田市脇神伊勢堂岱
時代:縄文時代後期前葉
規模:直径45m(環状列石C)、直径32m(環状列石A)
内容:4つの環状列石を中心に、縄文時代の掘立柱建物跡、土坑墓、貯蔵穴、100mを超える溝状遺構などがある遺跡
史跡:国に史跡、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産
岩手県
釜石環状列石|八幡平市
所在地:岩手県八幡平市柏台
時代:縄文時代晩期前葉
規模:最大で直径15m
内容:昭和15年4月に発見されたもので、遺跡保存のため、現在は埋め戻され、公園内にレプリカでストーンサークルを表現
史跡:指定なし
樺山遺跡|北上市
所在地:岩手県北上市稲瀬町大谷地316
時代:縄文時代中期
規模:直径1.2m
内容:縄文時代中期の30ヶ所もの配石遺構(ストーンサークル)のある遺跡で、現状では土壌からリンが検出されないため祭祀施設と推測されています
史跡:国の史跡
湯舟沢環状列石|滝沢村
所在地:岩手県滝沢市湯舟沢
時代:縄文時代後期前葉
規模:南北20m、東西15mの範囲にさまざまな形の組石が並ぶ
内容:平成2年の発見されたストーンサークル
縄文時代の大規模な共同墓地と祭祀場だと推測されていますが、環状列石周辺からムラ(集落の遺構)が見つかっていません
春分の日には西の谷地山山頂に太陽が沈みます
史跡:岩手県の史跡
北東北のストーンサークル 注目の8基 | |
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