毎年1月第3日曜、福井県美浜町で『水中綱引き』が行なわれます。江戸時代初期の寛永12年(1635年)頃から続けられている伝統行事で、国の無形民俗文化財。若狭湾と日向湖(ひるがこ)を結ぶ幅20mの日向運河に下帯ひとつの若者たちが飛び込み、水中で長さ40m、太さ30cmの大綱を切り合うという壮絶な神事。
日向運河の恩恵を後世の人々に伝える神事
江戸時代以前は、若狭湾に面した外浜(そとのはま)を舟揚げ場としていましたが、江戸時代初期、波浪による浸食で浜が狭くなって漁業基地としては不向きになったため、日向湖を舟だまりにしようと、寛永11年(1634年)に小浜に移った老中で小浜藩主・酒井忠勝(さかいただかつ)に陳情し、寛永12年(1635年)、若狭湾と日向湖を結ぶ日向運河を開削。
日向湖は時化(しけ)の時にも舟を守る天然の良港となり、豊漁が続いたことで、水路完成とその後の豊漁を祝って創始したと推測されています(運河を通す際の岩石・土砂の除去作業を表しているとする説もあります)。
例年の『水中綱引き』は、5:00~8:00=稲荷大神で綱作り、綱が完成次第、午前中に日向湖と日本海をつなぐ運河に張られ、またその周りには色とりどりの大漁旗が張り渡されます。
12:00~村の代表者が宇波西神社へ豊漁祈願。
14:00~東西に別れて川のなかで綱引き。
20分くらいでどちらか一方が切れると綱を海の神に捧げるため、外海に流します。
水中綱引き|美浜町 | |
開催日時 | 毎年1月第3日曜 |
所在地 | 福井県三方郡美浜町日向 |
場所 | 日向橋 |
関連HP | 美浜町公式ホームページ |
電車・バスで | JR小浜線美浜駅からバスで15分コミュニティバス日向線ゆうなぎ号 「日向」下車から徒歩で1分 |
ドライブで | 舞鶴若狭自動車道若狭三方ICから約5km。若狭美浜ICから約11km |
駐車場 | あり |
問い合わせ | 若狭美浜観光協会 TEL:0770−32-0222 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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