宿毛湾で『だるま夕日』|宿毛市

宿毛湾で『だるま夕日』

高知県宿毛市の宿毛湾で11月初旬〜2月中旬に出現のチャンスがあるのが、『だるま夕日』。蜃気楼の一種で、日没の際に海に反射する太陽(海面)がせり上がり、実際の太陽とつながってだるまの様に見えるもので、例年は「ひと冬のうちに20回ほどの見ることができる」(宿毛市観光協会)とのこと。

沖に黒潮が流れる宿毛湾で冬季に出現

宿毛湾で『だるま夕日』

だるま太陽は、温かい海面と、冷たい寒気との気温差で生じる蜃気楼の一種で、四角い太陽などが目撃されることで知られる根室海峡では「だるま朝日」で知られています。
通常、光はまっすぐ進みますが、気温差の大きい空気の層(海面に近い温かい空気、上空の寒気)など密度の異なった空気を通ると光は曲がって進むため、光が屈折し、太陽が歪んで見えるのです(「四角い太陽」なども同じ理屈)。
冬季にこの現象が生じるのは、空気はすぐに冷たくなり、水はゆっくりと冷たくなるから。
しかも宿毛湾沖には温かい黒潮が流れているので、条件にピタリと当てはまるのです。

英語でオメガサン(omega sun)と呼ばれるのは、Ω(オメガ=ギリシア文字の最後、第24文字)に似ているから。

豊後水道に面した宿毛湾は、沖合いを流れる温暖な黒潮の影響を受け、豊かな漁場を形成しています。
沖に黒潮が流れる宿毛湾では、湾内ではクロマグロやブリ、ハマチなどの養殖が、沖合ではウルメイワシやアジ、サバ、キビナゴなどのまき網漁(大きな網で魚群を囲い込み、海中で網の口を絞り込みながら巻き揚げ、網に入っている魚をすくって漁獲)が行なわれています。

近年の研究では、冬季に漁獲高が多い年は、平年よりも黒潮が宿毛湾沖に近づいていることがわかっています。
JFすくも湾漁業協同組合のデータでは『だるま夕日』を眺めるチャンスのある11月〜2月は、漁獲高も増えるので、魚をお目当てに、運が良ければ『だるま夕日』というのがおすすめでしょう。

「太陽が『だるま』”になるのは夕日が海にかかる前のわずか3分間。だるま夕日を最初から最後までご覧いただくため、日没の30分前には海岸にお越しください」(宿毛市観光協会)。
観賞のポイントは、藻津地区(脇本海岸、藻津の海岸線)、宿毛新港(すくも84マリンターミナル前)、片島渡船乗場、咸陽島公園、「道の駅すくもサニーサイドパーク」、田ノ浦地区の海岸線などです。
 令和5年5月3日にリニューアルオープンした「道の駅すくもサニーサイドパーク」などは人気の観賞ポイントになっています。

高知県内では室戸市(室戸岬)は太平洋に突き出た地形から、東に『だるま朝日』、西に『だるま夕日』を望むができる珍しい場所になっています。

宿毛湾で『だるま夕日』|宿毛市
開催日時 11月初旬〜2月中旬
所在地 高知県宿毛市
場所 宿毛湾
関連HP 宿毛市観光協会公式ホームページ
ドライブで 高知空港から約150km
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
だるま朝日

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