静岡県牧之原市相良(さがら)、江戸時代の相良藩の藩庁だった相良城本丸跡に建つミュージアムが、牧之原市史料館。近世の相良城は明和4年(1767年)、田沼意次(たぬまおきつぐ)が築城。11年の歳月をかけて築城し、安永9年(1780年)、完成に合わせて62歳になった意次は、入城を果たしています。
田沼時代の相良を知る資料などを展示
田沼意次は、明和4年(1767年)、第10代将軍・徳川家治(とくがわいえはる)の側用人(そばようにん=将軍近侍の役職)となり、安永元年(1772年)、相良藩5万7000石の大名、そして老中へと出世しているのです。
田沼時代と呼ばれた当時、相良城の本丸には三重櫓の天守が聳えていました。
徳川家治が没し、天明の大飢饉における藩政の建て直しの手腕を認められた松平定信(まつだいらさだのぶ=徳川吉宗の孫)が老中になると田沼意次は失脚、寛政の改革を断行し、相良城も破却されています。
牧之原市史料館で展示されるのは、田沼意次候画像(穂積百華作)、田沼意次領内遠望図(狩野典信作)、田沼意次貨幣改革で使われた三貨(南鐐二朱判、五匁銀、四文銭)、田沼家由来の古書画・什器類など田沼意次関連を中心に、相良氏、本多氏に関わりのある資料150点と、飯室乃神社の鰐口(県指定文化財)など100点余。
牧之原市史料館周辺には昔を偲ぶ仙台河岸、二の丸の松などが残され、城下の風情を感じることもできます。
二の丸には牧之原市立相良小学校、三の丸には静岡県立相良高等学校が建っていて、城郭は大きく改変されています。
ちなみに相良城破却の際に御殿と書院の一部は大慶寺(藤枝市)に移築され、現在も大慶寺には相良城御殿の欄間などが残されています。
牧之原市史料館 | |
名称 | 牧之原市史料館/まきのはらししりょうかん |
所在地 | 静岡県牧之原市相良275-2 |
関連HP | 牧之原市公式ホームページ |
電車・バスで | JR静岡駅からしずてつジャストラインで1時間8分、相良局前下車、徒歩6分 |
ドライブで | 東名高速道路牧之原ICから約12km |
駐車場 | 牧之原市役所相良庁舎駐車場(150台/無料) |
問い合わせ | 牧之原市史料館 TEL:0548-53-2625 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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