日本平・吟望台

日本平・吟望台

静岡県静岡市清水区、日本平の山頂部には平成30年11月に展望施設「日本平夢テラス」が誕生していますが、吟望台はそれ以前からあった園地となった展望台。日本平夢テラスの展望回廊からアプローチできる地上部分の展望台で、富士山と清水港の夜景を眺めるビュースポットにもなっています。

吟望台の名は、徳富蘇峰が命名

日本平・吟望台
日本平・吟望台

昭和26年3月6日に県立自然公園に、昭和34年6月17日に国の名勝に指定される日本平ですが、観光的な開発は、昭和9年12月、日本平登山道路(通称「旧道」)が開通したのが始まり。
昭和5年に始まった日本平登山道路の開削ですが、実は昭和恐慌(世界恐慌)の失業対策だったのだとか。

大正15年に、徳富蘇峰(とくとみそほう)が日本平に登り、「実に天下第一と申し支えあるまいと思う」と山頂からの風景を絶賛していますが、このときは徒歩で、まさに登山して到達しています。

昭和5年、日本平観光の発展を図る日本平登山道路整備に着手した清水市(当時)は徳富蘇峰に委嘱して展望に優れた場所を4ヶ所を選択、それぞれ望岳台、超然台、鐘秀台、吟望台と命名され、昭和10年に石碑が建立されています。
そのなかで、駿河湾、伊豆半島、富士山を一望できる絶景ポイントが、吟望台です。

久能山東照宮とを結ぶ、ロープウェイ開通は昭和32年、有料道路の日本平パークウェイ(静岡側)開通は昭和39年、清水側からの清水日本平パークウェイは昭和47年の開通です。

有度山の山頂には超然台、久能山よりの突端に鐘秀台(現在は崩落の危険で立入禁止)、東斜面の道路途中に望岳台の石碑が立っていますが、登山時代から自動車への過渡期に選ばれたため、吟望台以外はほとんど訪れる人もなく、藪に包まれているケースも。

吟望台も夜景鑑賞スポットとして注目されていますが、日本平夢テラスの誕生で、人が多い展望スポットに。
人の少ない静かな夜景鑑賞を希望する場合は、東展望台が穴場になっています。

日本平・吟望台
吟望台の石碑
日本平・吟望台
名称 日本平・吟望台/にほんだいら・ぎんぼうだい
所在地 静岡県静岡市清水区草薙600-1
関連HP 日本平夢テラス公式ホームページ
電車・バスで JR静岡駅から静鉄バス日本平行きで35分、日本平下車、すぐ
ドライブで 東名高速道路清水ICから約13km
駐車場 100台/無料
問い合わせ 日本平夢テラス TEL:054-340-1172/FAX:054-336-8222
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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