裏見の滝

裏見の滝

日光山中、男体山、富士見峠、帝釈山から流れる荒沢川に懸かる落差45m、幅2mの滝が裏見の滝。深山幽谷の風情があり、華厳の滝、霧降の滝とともに日光三名瀑のひとつに数えられています。滝を裏側から眺められることが、その名の由来で、滝の裏には、出羽三山から勧請したという不動明王が祀られています。

芭蕉もわざわざ寄り道した名瀑

裏見の滝
裏見の滝

往時には滝の裏側に回り込んでお参りすることもできましたが、明治35年の洪水で滝の上部が崩落し、現在は足下が悪く危険なので立入禁止となっています。

元禄2年4月1日(1689年5月19日)、松尾芭蕉は『奥の細道』の旅の途中で、裏見の滝を訪れています。

『奥の細道』「日光山」の段に、廿余丁山を登つて瀧有。岩洞の頂より飛流して百尺、千岩の碧潭に落たり(二十余町山を登つて、滝あり。 岩洞の頂より飛流して百尺、千岩の碧潭に落ちたり)。
岩窟に身をひそめ入て瀧の裏よりみれば、うらみの瀧と申伝え侍る也(岩窟に身をひそめ入りて滝の裏より見れば、裏見の滝と申し伝えはべるなり)と記しています。

「暫時(しばらく)は滝に籠(こ)もるや夏(げ)の初(はじめ)」の句を詠んだことで知られ、句碑が建てられています。
つまり、轟く音を聞きながら、滝の裏にこもれば、雑念が払われ夏行の初めのようだと詠んだのです。

滝へは裏見の滝駐車場から徒歩10分ほど。
安良沢浄水場〜裏見の滝駐車場の般県道裏見の滝線は落石に注意して走行を。

新緑や紅葉の美しい季節はとくにおすすめの場所です。
紅葉の見頃は、例年10月下旬~11月上旬頃。

ちなみに荒沢川上流には初音滝、慈観滝(林道歩きで到達可能/入山にあたっては日光市に確認を)、雲隠滝、夫婦鹿滝などの滝がありますが、道はなく、荒沢川という名の通り、随所に砂防が築かれています。

裏見の滝
裏見の滝
名称 裏見の滝/うらみのたき
所在地 栃木県日光市丹勢町
関連HP 日光市公式ホームページ
電車・バスで JR日光駅・東武日光駅から東武バス中禅寺温泉行き、または湯元温泉行きで11分、裏見の滝下車、徒歩40分
ドライブで 日光宇都宮道路清滝ICから約3km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 日光市観光振興課 TEL:0288-22-1111/FAX:0288-21-5137
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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