出流山満願寺

出流山満願寺

栃木県栃木市出流町にある真言宗智山派の寺で、坂東三十三観音霊場の第17番札所が、出流山満願寺(出流観音)。天平神護元年(765年)、日光開山の勝道上人(しょうどうしょうにん)創建と伝えられる古刹で、勝道上人の日光・男体山初登頂の試みは、神護景雲元年(767年)のこと(この時は失敗)。

坂東三十三観音第17番・関東八十八ヶ所の特別霊場

出流山満願寺

寺伝によれば、飛鳥時代に役小角(えんのおづぬ=吉野の金峯山で金剛蔵王大権現を感得した修験道の祖)が、「観音の霊窟」(鍾乳洞)を発見したのが始まりといい、天平神護元年(765年)に勝道上人が開山とされています。
「観音の霊窟」は、現在の奥の院にある出流鍾乳洞で、鍾乳石が生み出した十一面観音像は、子授け、安産、子育てのご利益が大とされています。
『補陀洛山建立修行日記』(鎌倉時代の偽作とも)には、勝道上人の父は下野介(下野国府に任官する次官)・若田高藤で(母は吉田主典の娘・明寿)、なかなか子供ができなかったため、この鍾乳石(十一面観音像)に祈願して、無事出産、その生まれた子が勝道上人だと記されています(生誕地は現在の仏生寺境内)。

役小角に関しては、東国での足跡は確認できないため、伝承の域を出ませんが、勝道上人の開山と、鍾乳洞の霊石が信仰されてきたことは、史実と考えられています。

鍾乳洞の中の湧き水が直接滝となって落ちるのが大悲の滝で、いまでも滝行が行なわれています。

享保20年(1735年)建立の山門は、栃木市の有形文化財、明和元年(1764年)再建の本堂は、栃木県の有形文化財に指定。

出流山満願寺
名称 出流山満願寺/いずるさんまんがんじ
所在地 栃木県栃木市出流町288
関連HP 出流山満願寺公式ホームページ
電車・バスで JR栃木駅から関東自動車バス出流観音行きで1時間10分、終点下車
ドライブで 東北自動車栃木ICから約15km。北関東自動車道佐野田沼ICから約16km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 出流山満願寺 TEL:0282-31-1717/FAX:0282-31-2121
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
出流鍾乳洞(満願寺奥の院)

出流鍾乳洞(満願寺奥の院)

栃木県栃木市出流町にある真言宗智山派の寺で、坂東三十三観音霊場の第17番札所、関東八十八ヶ所の特別霊場が、出流山満願寺(出流観音)。「観音の霊窟」とされるのが出流鍾乳洞(満願寺奥の院)で、鍾乳石が生み出した十一面観音像は、子授け、安産、子育

 

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