東京都台東区上野3丁目、山手線・御徒町駅(おかちまちえき)の南西の市街地にある銭湯が、燕湯。建物全体と浴室にある岩山が国の登録有形文化財で、銭湯では都内初の文化財登録に。伝統の朝湯に「命をもらっている」という常連に支えられた、下町の銭湯です。
国の登録有形文化財に指定される下町の銭湯
燕湯の創業は定かでありませんが、戦前から銭湯として営業し、空襲で往時の建物が焼失したため、現存する建物は、昭和25年の築。
当時は、秋葉原駅近く(現・秋葉原UDX)に「ヤッチャバ」と呼ばれた神田青果市場(昭和3年に関東大震災からの帝都復興で、秋葉原に移転、平成2年に大田区に移転)があったこと、そして上野駅、アメ横界隈に行商に来る人達が利用したことで、朝湯は大いに賑わったのです。
現在も脱衣所のロッカーの横幅が、他の銭湯の脱衣場に比べて広く取られているのは、行商の人たちが荷物を置きやすいようにという配慮から。
浴室の岩山は、戦前まで隆盛した富士講の富士塚と同じで、本物の富士山の溶岩が配されています。
風呂絵(ペンキ絵)は、かつては富士山でしたが、現在は立山連峰で、ともにペンキ絵師・中島盛夫(なかじまもりお)の作品。
燕湯 | |
名称 | 燕湯/つばめゆ |
所在地 | 東京都台東区上野3-14-15 |
関連HP | 台東区浴場組合公式ホームページ |
電車・バスで | JR御徒町から徒歩5分 |
駐車場 | なし/周辺の有駐車場を利用 |
問い合わせ | 燕湯 TEL:03-3831-7305 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag