えちごトキめき鉄道「国鉄形観光急行」に注目!

えちごトキめき鉄道「国鉄形観光急行」

JRでは絶滅した定期急行列車、そして絶滅危惧種の国鉄時代の急行車両。国鉄が設計・製造し、北陸本線で活躍した交直両用急行形電車を、土休日に直江津駅〜糸魚川駅・市振川駅間で運転。さらには夜行急行、「急行立山号」(直江津駅~富山駅)などのイベント列車としても活用されています。

現役で活躍する「最後の国鉄急行形電車」に乗車を!

えちごトキめき鉄道「国鉄形観光急行」

観光急行は、糸魚川方向がクハ455-701(指定席)・モハ412-6(自由席)・クモハ413-6(自由席)からなる3両編成で運転されています(平日運行=急行1号~4号のみ運転する日は、全車自由席で運行)。
北陸本線で活躍した国鉄急行色(赤13号=あずき色で交直流電車を表現、クリーム4号のツートンカラー/国鉄時代は用途や電源方式によって標準色が決められていました)に塗られた当時さながらの車体に、行先板、ヘッドマークなどを取り付けられ、鉄道ファンならずとも、「昭和レトロの鉄道旅行」が、体感できるとあって絶大な人気を誇っています。
「トンネル内ではモーター音が響く」とのことで、直江津方向への先頭車両となるクモハ413も人気があります。

昭和45年10月14日(日本万国博覧会=大阪万博閉会1ヶ月後)に始まった『ディスカバー・ジャパン』(DISCOVER JAPAN)キャンペーンのキャッチフレーズは、「美しい日本と私」。
古都・金沢へは、若い女性たちが訪れ、アンノン族をも生み出しました(昭和48年、JALPAKも「脱・団体旅行」を宣言し、その頃、バックパッカーの元祖といえるカニ族も誕生)。

こうした古き良き鉄道の旅を現代に具現化したのが、えちごトキめき鉄道「国鉄形観光急行」。

現役で活躍する「最後の国鉄急行形電車」が、クハ455ー701。
昭和46年にサハ455-1として製造された車両(サ=モーターも運転台もない車両、ハ=普通車)で昭和61年に実施された先頭車化改造により、クハ(ク=運転台を備えた車両)になっています。

455系は交直両用の急行用電車として大量に製造されましたが、老朽化により廃車が進み、現役で稼働しているのはこのクハ455ー701が唯一。
まさに日本の鉄道史、さらには駅弁、ワゴンでの車内販売がよく似合う「高度成長期の旅」を今に伝える貴重な車両となっているのです。
内部も近年流行のデザイナーによる変更もなく、急行形の面影を強く残すボックスシート。
優等列車として活躍した時代の洗面台もそのままに現存しています。

車内では、昔懐かしいワゴンでの車内販売も行なわれ、『ディスカバー・ジャパン』(DISCOVER JAPAN)時代の旅を再現。
ヘッドマークも凝っていて国鉄時代の「加賀」、「越山」、「立山」、「くずりゅう」、「ゆのくに」、「兼六」などを日替わりで掲示(HPにヘッドマーク掲出予定カレンダーを掲載)

当然、部品がないなどメンテナンスには費用がかかり、3セクの営業利益ではとてもカバーできないことから、クラウドファンディングで修理費用を調達、令和6年1月9日〜3月末頃にかけて車両の検査、455系トイレ洋式化改造などを実施。

現在、観光急行の運行は 令和9年度までを予定しているので、糸魚川方面に旅する機会があれば、ぜひ乗車を。

北陸本線「交直両用急行形電車」の歴史

北陸トンネル開通(昭和37年6月10日)、北陸本線福井駅〜金沢駅間交流電化(昭和38年4月4日)にあわせて電車急行の運転が計画され、昭和37年12月には471系42両が登場。
昭和38年4月20日のダイヤ改正で、大阪駅〜金沢駅間の準急「ゆのくに」、準急「加賀」を急行に格上げして電車化、大阪駅 – 和倉駅(上り列車は輪島駅)間に急行「奥能登」、金沢駅 – 秋田駅(上り列車は青森駅)間に急行「しらゆき」、名古屋駅 – 金沢駅間に急行「加越」を新設しています。

急行「ゆのくに」2往復、急行「加賀」2往復、敦賀〜金沢間の準急「越前」1往復は、471系10両編成で運転を開始。
4号車・5号車に1等車(後のグリーン車)、3号車・6号車にビュッフェを組み込んだ10両編成となり(昭和39年3月20日改正で急行は12両編成に増強)、先頭車両にはオリジナルの大型ヘッドマークが取り付けられました。
昭和39年10月1日改正で下り急行「第1ゆのくに」、上り急行「第2加賀」が富山へ延伸し、急行「越山」が誕生。
これ以降は、1列車1愛称名となり、大阪〜富山間は急行「越山」、大阪〜金沢間は急行「ゆのくに」「越前」、「加賀」、敦賀〜金沢間は準急「くずりゅう」となったのです。

北陸本線は、高圧で送電できるので電化コストの安い交流2万Vで電化されましたが、米原駅〜敦賀駅間が直流、敦賀駅〜糸魚川駅までが交流、糸魚川駅から新潟方面は直流(上越線がすでに直流で電化されていました)と、交流と直流の区間が生まれたため(糸魚川が交流の周波数50Hz、60Hzが切り替わります)、交直両用(交直切り替えを車上でできる整流器を搭載)の急行車両が製造されたのです。

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関連HP えちごトキめき鉄道公式ホームページ
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