もっとも相互乗り入れ会社の多い路線は!? 5社6系統の東急東横線!

首都圏では相互乗り入れというのが一般化しています。私鉄と東京メトロ、私鉄と都営地下鉄、東京メトロとJRという乗り入れの構図です。さてさて、もっとも乗り入れ会社の多い路線は、東急東横線で、なんと合計で6社。東横線沿線に住めば、いろいろなところに出ることが可能ということに。

西武池袋線、東武東上線、みなとみらい線、相鉄線に直通

東急東横線は渋谷と横浜を結ぶ東急電鉄の基幹路線。
昭和2年8月28日、渋谷駅〜神奈川駅間直通運転開始されたことから、路線名を東横線にしたという歴史ある路線です(神奈川駅は横浜駅に近接ということで、昭和25年に廃駅に)。
当時は東京横浜電鉄という社名で、まさに東京と横浜を結ぶための私鉄として開業しています。

相互乗り入れは、昭和39年8月29日、営団地下鉄(現・東京メトロ)日比谷線と北千住駅〜中目黒駅〜日吉駅間でスタート。
平成16年1月31日、横浜駅〜高島町駅〜桜木町駅間(2.1km)を廃止し、2月1日、横浜高速鉄道みなとみらい線との相互直通運転(東横線が横浜駅過多元町・中華街駅に乗り入れ)を開始。

平成25年3月16日に東京メトロ副都心線との相互乗り入れを開始、副都心線は東武東上線、西武有楽町線・西武池袋線・西武秩父線との相互直通運転を行なっているため、乗り入れ路線が一気に拡大しています(副都心線との相互乗り入れにあたり、それまで行なわれていた東京メトロ日比谷線との相互乗り入れを廃止)。

令和5年3月18日、東急新横浜線が開業し、東急新横浜線経由で相鉄新横浜線・相鉄本線・相鉄いずみ野線との相互直通運転をスタートさせ、現在に至っています。

つまり、東急東横線の車両は、東急電鉄の元住吉検車区、東京メトロの和光検車区、東武鉄道の森林公園検修区、西武鉄道の小手指車両基地・武蔵丘車両基地、相模鉄道のかしわ台車両センターの車両基地に置かれているということになり、驚きのネットワークだということがよくわかります。

東急東横線の駅では、東急線以外に、東武東上線、西武池袋線、横浜高速鉄道、相鉄、東京メトロ副都心線の車両を見ることができることに。
相鉄20000系電車は、相鉄・東急直通運用で開発した車両で、相鉄の車両では初めて鉄道友の会のローレル賞(第59回)を受賞。

相鉄20000系電車
相鉄20000系電車

FライナーのFは5社乗り入れ(Five)の意味も

S-TRAIN
S-TRAINとして運用の西武40000系0番台

土・日曜、祝日には、東急初の座席指定列車「S-TRAIN」も運転されていますが、そのうち1往復は西武秩父線西武秩父駅〜(西武秩父線・西武池袋線・西武有楽町線・東京メトロ副都心線・東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線経由)〜元町・中華街を直通するという不思議な列車です。
西武鉄道が主体となって運行される列車で、車両も異色のクロスシートとロングシートに転換可能なデュアルシートを備えた西武40000系電車0番台(「S-TRAIN」は、クロスシートで運用)。

横浜高速鉄道・東急電鉄・東京メトロ副都心線・東武鉄道または西武鉄道の4社間で直通運転する列車のうち、再速達が「Fライナー」。
西武池袋線系統(飯能駅・小手指駅・所沢駅〜元町・中華街駅)、東武東上線系統(小川町駅・森林公園駅〜元町・中華街駅間)で、西武線・東武線内では快速急行で運転、東京メトロ副都心線内は急行、東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線内は特急という快速急行→急行→特急という少し不思議な列車です。
これは各線の種別に合わせているため、全線で快速急行などに統一できないためということに。

「Fライナー」の愛称は、速達性をイメージした「Fast」、相互直通運転を行なう5社「Five」、そして副都心「Fukutoshin」のFに由来すると説明されていますが、5社というはさすがに他にはありません。
「Fライナー」に使われる車両も東武、西武、東京メトロ、東急と4社別々で、鉄道ファンも熱い視線を送っています。

そんな東横線に走る車両は、実に多彩ですが、実は列車番号で簡単にどの会社の車両かが分かる仕組みです。

  • 「S」が東京メトロ車両
  • 「M」が西武車両
  • 「T」が東武車両
  • 「K」が東急車両
  • 「G」が相鉄車両

少しマニアックになりますが、『MY LINE 東京時刻表』(交通新聞社)で、列車番号が確認できます。

もっとも相互乗り入れ会社の多い路線は!? 5社6系統の東急東横線!
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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