特急、急行、快速、準急などの区分を「列車種別」と呼びます。この「列車種別」があまりに複雑すぎて、利用者も戸惑うのでないのかと心配になるのが、西武鉄道。通常の大手私鉄は7種ほどですが、西武鉄道池袋線、京成本線では、特急、急行など9種もの「列車種別」があって、実に複雑です。
複雑怪奇の代表格は、西武池袋線

西武池袋線ですが、特急「ちちぶ」・「むさし」>S-TRAIN>快速急行>急行>通勤急行>快速>通勤準急>準急>各駅停車という9種別。
このうち、特急「ちちぶ」・「むさし」は有料特急、S-TRAINは、東京地下鉄(東京メトロ)、東急電鉄、横浜高速鉄道に直通する座席指定の有料列車です。
急行にも速達順に快速急行、急行、通勤急行があり、準急も通勤準急、準急に分かれています。
1980年3月17日のダイヤ改正で登場した快速急行は、英語表示は「RAPID EXPRESS」。
2016年3月26日以降、東京地下鉄(東京メトロ)、東急電鉄、横浜高速鉄道に直通する「Fラーナー」として運転されているので(小手指〜元町・中華街)、これまた複雑。
通勤急行は、平日朝上り、飯能駅発池袋駅行きのみで、飯能駅〜所沢駅間は各駅に停車し、所沢駅を出ると東久留米駅、保谷駅、大泉学園駅、石神井公園駅に停車しますが、快速や急行停車駅のひばりヶ丘駅は通過するとこれまた複雑。
通勤急行と準急の間にあるのが快速で、英文種別表記は「RAPID」。
急行よりも通勤急行の方が速達性は劣りますが、準急よりも平日朝上りのみに設定の通勤準急の方が早いというのも複雑。
しかも通勤準急は快速急行、急行、快速停車駅の石神井公園駅は通過しています。
京成本線も複雑さでは負けていません

西武池袋線ほどの複雑さはありませんが、京成本線も「列車種別」は9種。
スカイライナー>モーニングライナー・イブニングライナー>快速特急>アクセス特急>特急>通勤特急>快速>普通で、スカイライナー、モーニングライナー・イブニングライナー、快速特急、アクセス特急、特急、通勤特急と速達列車である特急が複雑なのが特徴。
京急の代名詞のような快速特急は、2006年12月10日に日中の特急が京成佐倉駅以東を各駅停車化したことにより、京成佐倉駅以東を従来の特急停車駅のみ停車する速達列車を快速特急と称しています。
スカイライナー車両を除く、一般車両での最上位列車がこの快速特急です。
アクセス特急は成田空港線(成田スカイアクセス線)経由の一般車両による最上位速達列車。
日中以外の時間帯に京成上野駅発着での設定があり、車両も京成、京急、都営の3パターンあります。
特急は有料特急のスカイライナーと区別するため、「普通特急」と呼ばれています。
通勤特急は、勝田台駅〜成田空港駅間は各駅に停車。
現在、京成には急行はなく、快速もかつての急行よりも停車駅は少なくなっています。
特急、急行などの「列車種別」がもっとも多い鉄道路線は!? | |
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