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甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根ルート

甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根ルート

山梨県北杜市、甲斐駒ヶ岳の表登山道で甲斐駒ヶ岳を『日本百名山』に選定した深田久弥も「日本アルプスの中で一番つらい登り」と記したのが、黒戸尾根ルート。宗教登山時代に駒ヶ岳講が登拝に使った歴史ある登山道ですが、日本三大急登にも数えられるロングコースです。

樹林帯の先には、クサリとハシゴでよじ登る場所が連続

北アルプスのブナ立尾根、谷川岳の西黒尾根と並び、国内三大急登に数えられる黒戸尾根。
竹宇駒ヶ岳神社(尾白川渓谷駐車場)、横手駒ヶ岳神社が登山口で、2時間30分ほど登った途中の笹ノ平で合流します。

竹宇駒ヶ岳神社を起点とした場合には、神社参道奥から、尾白川渓谷に架かる吊橋を渡ったところが登山道の入口。
笹ノ平の合流点に「甲斐駒ヶ岳山頂まで7時間」という気の遠くなるような道標が立つので、コース全体の所要は10時間弱ということになります。

途中の前屏風ノ頭を越えた場所に刃渡りの岩場があり、クサリとハシゴでクリアすれば刃利天狗で5合目(五合目小屋跡)。
さらに屏風岩をハシゴとクサリで登りきれば、コース中、唯一の山小屋「七丈小屋」に到着します。

竹宇駒ヶ岳神社は、標高770m、山頂が2967mなので、標高差もなんと2197mということに。
標高2400mの地点(ダケカンバ帯)に2食付き対応の「七丈小屋」が営業し、ここに宿泊すれば山頂までは徒歩2時間30分の行程です。
「七丈小屋」は宿泊人数が限られるため、早めの予約が必要。
テントサイトも限られるので、テント持参の場合には早着が原則となります。

8合目の御来迎場が森林限界で、ハイマツ帯の中、花崗岩のザレ場が続きます。
クサリ場もあるので慎重に登山を。
駒ヶ岳神社本社の祠(ほこら)のある東峰で、北沢峠からの登山道(このルートが最短です)と合流し、ほどなく甲斐駒ヶ岳山頂に到達できます。

甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根ルート コースタイム

竹宇駒ヶ岳神社〜(徒歩2時間30分)〜笹ノ平分岐〜(徒歩2時間)〜刀利天狗〜(徒歩2時間10分)〜七丈小屋〜(徒歩2時間30分)〜甲斐駒ヶ岳山頂

甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根ルート
名称 甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根ルート/かいこまがたけ・くろとおねるーと
所在地 山梨県北杜市白州町横手
関連HP 北杜市公式ホームページ
電車・バスで JR長坂駅、小淵沢駅、日野春駅からタクシーで15分で尾白川渓谷駐車場
ドライブで 中央自動車道長坂ICから約13km、須玉ICから約15kmで尾白川渓谷駐車場
駐車場 尾白川渓谷駐車場(100台/無料)
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

尾白川渓谷

山梨県北杜市、標高2967mの甲斐駒ヶ岳を源とする雄大な渓谷が尾白川渓谷(おじらがわけいこく)。上流部の花崗岩(かこうがん)層を通った清らかな水は、「名水百選」に選ばれ、「南アルプスの天然水」としても有名。美しい花崗岩の渓谷には登山道が設け

甲斐駒ヶ岳

南アルプス(赤石山脈)北部、山梨県北杜市と長野県伊那市にまたがる、標高2967mの秀峰が、甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)。正式名は駒ヶ岳ですが、山梨県側からの印象的な眺めと、黒戸尾根というメインの登山道で、甲斐駒ヶ岳と通称されています。深田久

日本三大急登とは!?

登山者などに日本三大急登と称されるのは、谷川岳・西黒尾根、甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根(南アルプス)、烏帽子岳・ブナ立尾根(北アルプス)の3ルートで、ひたすら登る過酷な登山道。ダントツのロングコースは、甲斐駒ヶ岳・黒戸尾根ですが、勾配ではブナ立尾根

 

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