毎年8月16日〜18日、秋田県羽後町西馬音内(にしもない)で行なわれるのが『西馬音内盆踊り』。国の重要無形民俗文化財にしていされるほか、岐阜・郡上八幡(郡上市)の『郡上踊り』、徳島市の『阿波踊り』とともに「日本三大盆踊り」にも数えられています。会場となる西馬音内本町通りには有料の観覧席も設置されます。
野性的なお囃子に上方風の優美な踊りというのが特徴
『西馬音内盆踊り』の起源については定かでなく、正応年間(1288年〜1293年)、修行僧・源親が蔵王権現(現在の西馬音内御嶽神社)を勧請した際に、境内で豊年祈願の踊りを奉納したことに始まるとされています。
ただし、江戸時代の紀行家・菅江真澄(すがえますみ)の記録にもないため、どれほど有名だったのかを含め、よくわかっていません。
江戸時代初めには西馬音内寺町の宝泉寺の境内で踊られていましたが、あまりの人出のため、天明年間(1781年〜1788年)場所を本町通りに移したといいますから、その人気ぶりがうかがえます。
明治40年に、『西馬音内盆踊り』を偶然目にした俳人・河東碧梧桐(かわひがしへきごとう=正岡子規の高弟)は「初めて絵になる盆踊りを見た」と記しています。
野性的なお囃子に上方風の優美な踊りというのが特徴で、目の部分だけ穴を開け、頭からすっぽり黒い彦三頭巾(ひこさずきん)で、編笠をかぶるという出で立ちから「亡者踊り」という呼び名もあります。
踊りには音頭とがんけがあり、がんけの歌詞、節回しには哀調が漂うため、仏教由来だと推測されています。
寄せ太鼓に続いて「ヤートーセー ヨイワナ セッチャ」 という掛け声で囃子が始まり、賑やかな『西馬音内盆踊り』が幕を開けます。
ちなみに、悪天候となった場合は、羽後町総合体育館に会場を変更されます。
西馬音内には、文政元年(1818年)創業の老舗そば屋「弥助」など、多くのそば屋があるので、ぜひご賞味を。
ちなみに「秋田県三大盆踊り」は、西馬音内盆踊り、一日市盆踊り(八郎潟町一日市)、毛馬内盆踊り(鹿角市十和田毛馬内)の3つ。
西馬音内盆踊り | |
開催日時 | 毎年8月16日〜18日19:00~23:00、18日は23:30まで |
所在地 | 秋田県雄勝郡羽後町西馬音内本町 |
場所 | 羽後町西馬音内字本町地内(通称本町通り) |
関連HP | 羽後町公式ホームページ |
ドライブで | 湯沢横手道路湯沢ICから約7.7kmで羽後町役場。会場周辺で交通規制を実施 |
駐車場 | 羽後町役場(250台/有料)・西馬音内小学校(70台/有料)・羽後中学校(150台/有料) |
問い合わせ | 羽後町企画商工課 TEL:0183-62-2111/FAX:0183-62-2120 |
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