「日本100名城」に選定される宇和島城に現存する藩政時代の遺構は、天守と上り立ち門のみ。上り立ち門は、現在、国道56号に面した城山南側の登城口となっていますが、藩政時代には搦手筋(からめてすじ=裏門側)に位置し、門の前には御材木蔵が配されていました。
宇和島城に現存する藩政時代の門
豊後橋(現・河野整形外科クリニック西側)を渡り、搦手門(現・河野整形外科クリニック北側)をくぐり、さらに上り立ち門を経て登城というのが往時の登城ルートです。
桁行(間口)3.64m、梁間(奥行)2.15mで、国内に現存する薬医門としては最大クラスの規模を誇っています。
用材として使われた控柱の科学的年代分析で永享2年~享禄3年(1430年~1530年)以後に伐採された栂であることがわかっており、藤堂高虎の創建当初の門である可能性も高くなっています。
両袖の塀は、管理上備え付けた現代のもの。
門の前に立つ銅像は、ロシア帝国皇太子・ニコライ(後のニコライ2世)が、滋賀県大津町(現・大津市)で警備にあたっていた警察官・津田三蔵に斬りつけられて負傷した大津事件の際に司法の独立を守り抜いた児島維謙(こじまこれかた)。
宇和島藩の出身で、慶応3年(1867年)に脱藩して京に潜伏し、勤王派として活動。
宇和島城上り立ち門 | |
名称 | 宇和島城上り立ち門/うわじまじょうのぼりたちもん |
所在地 | 愛媛県宇和島市丸之内1 |
関連HP | 宇和島市公式ホームページ |
電車・バスで | JR宇和島駅から山門まで徒歩10分、山門から天守まで徒歩15分 |
ドライブで | 松山自動車道西予宇和ICから約20km |
駐車場 | 城山下駐車場(45台/有料)・宇和島市営中央町駐車場(100台/有料) |
問い合わせ | 宇和島市文化・スポーツ課 TEL:0895-49-7033 天守 TEL:0895-22-2832 城山郷土館 TEL:0895-22-3904 |
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