三河国総社

三河国総社

愛知県豊川市白鳥町に鎮座する古社が、三河国総社(三河総社)。隣接して三河国の国府の遺構が発掘される白鳥遺跡(曹源寺周辺)があり、律令制の始まった時代の三河国の中心にあたります。国司が国内に鎮座する神社を巡拝する慣習を簡略化するため、平安時代に国司が政務する国庁近くに創建されたのが総社です。

9世紀前半に創建されたと推測できる古社

三河国は、国府、さらに国分寺、国分尼寺の遺構が発掘され、律令時代の全貌が明らかになる貴重な例です。
大化2年(646年)に出された、改新の詔(かいしんのみことのり)以降、大宝元年(701年)の大宝律令までに、中国の律令制度を真似て国家体制と地方行政組織造りが進みます。
穂の国(現在の愛知県東三河エリア)と三河国(西三河エリア)が三河国となり、その三河国庁が置かれ、国分寺、国分尼寺が建立されています。
赴任した国司は、国内に祀られる諸神社を一之宮から順に巡拝し、幣帛を奉ることが慣例となっていました。

9世紀前半、嵯峨天皇の御代に、それを簡略化するため、諸国の国庁近くに総社が建立されたのです。
三河国でも神名帳に記載される59社のうち、比較的近くにある三河一之宮の砥鹿神社を除いた7郡の58社の神霊を合祀して総社を建立しています。
境内からは奈良時代の古瓦が発見されることから、建立以前にも一帯には国府関連の官衙(かんが=役所)が建ち並んでいたことがわかります。

三河国総社の東側に隣接して、三河国府跡(曹源寺)があり、さらにその東側数百メートルの場所に三河国分寺跡、三河国分尼寺跡があり、三河国分尼寺跡は史跡公園として整備されています。

三河国総社
名称 三河国総社/むかわこくそうじゃ
所在地 愛知県豊川市白鳥町上郷中1
関連HP 豊川市観光協会公式ホームページ
電車・バスで 名鉄本線国府駅から徒歩10分
ドライブで 東名高速道路音羽蒲郡ICから約6km、豊川ICから約8km
問い合わせ 豊川市観光協会 TEL:0533-89-2206/FAX:0533-89-2276
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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