愛知県犬山市、博物館明治村の3丁目29番地、市電品川燈台前停留所近くにあるのが、旧品川燈台。入鹿池に臨んで建つ灯台は、フランソワ・レオンス・ヴェルニー(François Léonce Verny)の設計で、明治3年3月5日に品川沖の第二台場西端に初点灯。現存するわが国最古の洋式灯台で、国の重要文化財に指定。
品川沖の第二台場にあった現存する日本最古の灯台
幕末の慶応2年(1866年)、徳川幕府は、イギリス、フランス、オランダ、アメリカと『改税約書』(Convention of Yedo/江戸条約)を結び、その第11条で開港場に出入りする外国船のために灯台や航路標識を設けることが取り決められました。
東京湾沿岸の観音崎、野島崎、城ヶ島、品川の4ヶ所の洋式灯台がヴェルニーを長とするフランス人技術者の手によって建設。
ヴェルニー設計の近代灯台としては、品川灯台に先行して、明治2年1月1日(1869年2月11日)初点灯の観音埼灯台、明治2年12月21日(1870年1月22日)初点灯の野島埼灯台がありましたが、ともに関東大震災で倒壊。
現存する最古の灯台が、旧品川燈台というわけなのです。
横須賀製鉄所で焼成したレンガを使い、レンガ造り漆喰塗り。
灯器(レンズや金属部)はフランスから輪入しています。
石油を燃やした光源で100燭光(回転しない不動灯)、塔火高(光源の高さ)は地上から19尺(5.8m)、海面上52尺(16m)で、光達距離は18kmと記録されています。
昭和32年に廃灯となり、昭和39年、明治村に再建されています(第二台場自体も東京港を行き交う船舶の障害になることから、昭和37年に撤去)。
灯塔部のレンガを鉄筋コンクリートに替えていますが、そのほかは旧部材の再用と記録により忠実に復元。
旧品川燈台 | |
名称 | 旧品川燈台/しながわとうだい |
所在地 | 愛知県犬山市内山1 |
関連HP | 博物館明治村公式ホームページ |
電車・バスで | 名鉄犬山線犬山駅から名鉄バス明治村行きで20分、終点下車すぐ |
ドライブで | 中央自動車道小牧東ICから約4.6km |
駐車場 | 900台/有料 |
問い合わせ | 博物館明治村 TEL:0568-67-0314/FAX:0568-67-0358 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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