津軽鉄道の五所川原駅(現在の津軽五所川原駅)〜金木駅間が開通した昭和5年開業の駅舎。昭和50年まで現役の駅舎として使われましたが、現在は地元NPO法人「かなぎ元気倶楽部」が運営する赤い屋根の喫茶店「駅舎」として営業中。この駅舎、太宰治も愛用した駅舎で、「東北の駅百選」のひとつ。
「踏切番の小屋くらゐの小さい駅」(太宰治『津軽』)が喫茶店に!
津軽鉄道開業当時(昭和5年)からの建築物としては現存する唯一の駅舎で、国の登録有形文化財になっています。
木造平屋建てで、正背面に下屋を設け、壁は簓子下見板(ささらこしたみいた=1尺ほどの間隔で簓子を打ちつけた下見)を張り、入口に腰折れ破風を設けて洋風な雰囲気を醸し出しています。
太宰治は、この駅舎を「芦野公園といふ踏切番の小屋くらゐの小さい駅」と表現しています。
内部は赤い屋根の喫茶店「駅舎」で、コーヒーなどの飲み物のほか、馬肉を使ったカレーが名物になっています。
ゴールデンウィークには『金木桜まつり』が開催され、「日本さくら名所100選」に選定の見事な桜が咲き誇ります。
太宰治『津軽』に登場の芦野公園駅
「蘆野公園といふ踏切番の小屋くらゐの小さい駅に着いて、金木の町長が東京からの帰りに上野で蘆野公園の切符を求め、そんな駅は無いと言はれ憤然として、津軽鉄道の蘆野公園を知らんかと言ひ、駅員に三十分も調べさせ、たうとう蘆野公園の切符をせしめたといふ昔の逸話を思ひ出し、窓から首を出してその小さい駅を見ると・・・」
「蘆野公園といふ踏切番の小屋くらゐの小さい駅に着いて、金木の町長が東京からの帰りに上野で蘆野公園の切符を求め、そんな駅は無いと言はれ憤然として、津軽鉄道の蘆野公園を知らんかと言ひ、駅員に三十分も調べさせ、たうとう蘆野公園の切符をせしめたといふ昔の逸話を思ひ出し、窓から首を出してその小さい駅を見ると・・・」
赤い屋根の喫茶店「駅舎」(旧芦野公園駅本屋) | |
名称 | 赤い屋根の喫茶店「駅舎」(旧芦野公園駅本屋)/あかいやねのきっさてんえきしゃ(きゅうあしのこうえんえきほんや) |
所在地 | 青森県五所川原市金木芦野84-171 |
関連HP | 赤い屋根の喫茶店「駅舎」公式ホームページ |
電車・バスで | 津軽鉄道芦野公園駅からすぐ |
ドライブで | 東北自動車道浪岡ICから約29km |
駐車場 | あり/さくらまつり期間(4月29日~5月5日)は有料、その他の期間は無料 |
問い合わせ | 赤い屋根の喫茶店「駅舎」TEL:0173-52-3398 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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