広島市内の本通駅〜広域公園前駅を結ぶ広島高速交通の広島新交通1号線。ポートライナー、ゆりかもめ同様の自動案内軌条式旅客輸送システム (AGT)ですが、本通駅〜県庁前駅の0.3kmは地下鉄の扱いに。広島高速交通は日本地下鉄協会にも加盟しており、この0.3kmはれっきとした地下鉄です。
本通駅〜県庁前駅間のみが鉄道区間で地下鉄の扱いに
広島高速交通の広島新交通1号線は、日本語の「明日」と英語の「トラム(電車)」、「ライン(路線)」を組み合わせた「アストラムライン」が愛称。
平成6年8月20日、本通〜広域公園前間18.4kmが開業していますが、そのうち本通駅〜県庁前駅〜城北駅の1.4kmが地下区間。
地下鉄に該当するのは、この1.4kmではなく、本通駅〜県庁前駅の0.3kmのみ。
実は、この本通駅〜県庁前駅間のみが、鉄道事業法に基づく鉄道区間で(他は軌道区間)、建設にあたって地下高速鉄道整備事業費補助制度を受けたため、地下鉄扱いになっているのです。
少し専門的になりますが、新交通システムは、モノレールと同様に鉄道事業法ではなく、軌道法の適用をうけるのが一般的で、アストラムラインでも本通駅〜県庁前駅を除く県庁前駅〜広域公園前駅間 18.1km(全線の98.4%)は、軌道法に基づく軌道区間となっています。
案内軌条式鉄道による地下鉄は日本で札幌市営地下鉄とここだけで、側方案内軌条式を採用している地下鉄としては日本で唯一。
新交通システムを地下式としたのは日本で広島市が初めてということになります。
地下を走る部分があれば地下鉄といえるわけではありませんが(たとえば京葉線の地下部分は普通鉄道の扱い)、厳密な定義はなく、地下鉄事業者が加盟する日本地下鉄協会には、15社が加盟しています。
日本一短い0.3kmの「地下鉄」は、意外にも広島市にある! | |
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