佐渡の魅力/(6)船大工集団が築いた不思議町・宿根木を散策

宿根木

JR東日本『大人の休日倶楽部』で、吉永小百合が歩いた町が、宿根木。CM採用の理由は、もちろん「絵になるから」。国の重要伝統的建造物保存地区に指定される、宿根木の町は、ただ、古い町並みが残されているだけではありません。実は船大工が建てた建物も多く、船大工の技術の結集や、美しい板塀が不思議感を醸し出しているのです。

不思議町・宿根木の不思議な歴史

宿根木
宿根木

「CMでは、吉永さんが時には迷いながら、この不思議な町を歩く旅を描いています」(JR東日本『大人の休日倶楽部』)という宿根木の町。
石畳の路地や船板をはめ込んだ民家などが昔のままに残されています。

寛文12年(1672年)に幕府の命で江戸の商人・河村瑞賢が確立した西廻り航路。
明治時代までは、日本の物流といえば、実は日本海側が担っていましたが、その物流を下関経由で大坂、さらには江戸へと伸ばしたのが西廻り航路です。

この西廻り航路の寄港地が、佐渡では小木湊となり、隣接地で、それまではともに港町として発展してきた宿根木にとっては致命傷になりかねない出来事だったと推測できます。
加えて、佐渡金山で算出される金銀の積み出しも小木湊だったので、港湾集落としての発展は望めなくなりました。
その後、宿根木は廻船業を営みながらも、それまで培った技術を活かし、造船の町として転換を図ります。
つまりは、自ら造船し、西廻り航路を使っての交易に乗り出しながら、造船をも売りにするということで、起死回生を図ったのです。

宿根木で造られていた北前船は700石以下の中型船ですが、船大工の技術も高く評価され、多いときには40人もの船大工が暮らしていました。
こうして、全盛期には佐渡の富の3分の1が宿根木に集まっていたのです。

そんな宿根木ですが、どうして美しい街並みが残されたのかといえば、明治以降に転業しなかったから。
宿根木の廻船問屋は、船を有しているとはいえ、小規模な家族経営。
銀行に転業するほどの財力も持ち合わせていなかったので、頑なに廻船業を守り、ついには家財を投げ売ったり、出稼ぎに出たり、慣れない農業に転身したのです。

皮肉にも転業できなかったことが、美しい街並みを保存することに。
不思議で美しい街並みには、やはり奇跡に近いような不思議な物語が隠されていたのです。

画像は2018年6月7日〜9日に行なわれた佐渡プレスツアー(主催:新潟県観光連盟、受託:プレスマンユニオン)の参加者によるツイッターに発信された情報をまとめたものです

取材協力/新潟県観光連盟、佐渡観光交流機構

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