首都圏の鉄道「短い駅間」のTOPはわずか300m! 500m以下の11区間を紹介

首都圏を走る鉄道(都電荒川線、東急世田谷線という路面電車を除く普通鉄道)で駅間距離がもっとも短い区間はわずか300mしかありません。通勤電車の1両の長さは基本的に20mほどなので、計算上は15両編成なら次の駅に到達できることに(実際に300mの区間は3両編成または6両編成が走行)。

東急大井町線は「短い駅間ナンバーワン」の私鉄

東急大井町線を走る急行列車

駅間がわずかに300mというのは、東京メトロ丸ノ内線の新宿三丁目駅~新宿駅と、東急池上線の五反田駅~大崎広小路駅です。
新宿三丁目駅は甲州街道と青梅街道の分岐(追分)、新宿追分にあり、かつての新宿の中心地ということもあり、路面電車時代のターミナルということもあって、駅をつくらないわけにはいきません。
丸ノ内線は6両編成なので、駅を出たらすぐに次の駅という感じです。

東急池上線は池上本門寺の参詣者を運ぶ、池上電気鉄道として蒲田駅〜池上駅間が開業したのに始まる路線。
大崎広小路駅まで延伸したのが昭和2年10月9日で、五反田駅まで延伸したのは昭和3年6月17日。
この区間が短いのはわずかの期間でしたが大崎広小路駅が終着駅だったことがあったため。
池上線は全車3両編成で少し短い18mの車両、駅間300mも3両編成なので6倍に近い距離があるということになります。

駅間500mに京王井の頭線、東急大井町線の駅間が多いのは、沿線の開発なども進む都市型近郊路線だったため。
とくに東急大井町線は渋沢栄一が進めた「田園都市」開発構想の一環ということもあり、駅間が短くなっています。
東急大井町線の急行は7両編成(各駅停車が5両編成、京王井の頭線も5両編成)なので、東急大井町線の急行に乗れば通過する車窓から短い駅間を実感できます。

駅間300m

区間路線内容
新宿三丁目駅~新宿駅東京メトロ丸ノ内線地下街「メトロプロムナード」で連絡
五反田駅~大崎広小路駅東急池上線大崎広小路駅はかつての終着駅

駅間400m

区間路線内容
新宿御苑前駅~新宿三丁目駅東京メトロ丸ノ内線新宿三丁目は甲州街道と青梅街道の分岐

駅間500m

区間路線内容
西日暮里駅~日暮里間駅JR山手線・京浜東北線千代田線開業時に西日暮里駅誕生
青物横丁駅~鮫洲駅京急本線品川〜川崎はもともと路面電車(軌道線)
渋谷駅~神泉駅京王井の頭線トンネル端に位置し
開業時から利用が見込まれた駅
新代田駅~東松原駅都市型近郊路線
新代田駅は代田二丁目駅として開業
都立家政駅~鷺ノ宮駅西武新宿線都立家政は現在の鷺宮高校のこと
荏原町駅~旗の台駅東急大井町線目黒蒲田電鉄がルーツの都市型近郊路線
渋沢栄一による「田園都市」の子会社で
「田園都市」開発構想の一環として誕生
大岡山駅~緑が丘駅
尾山台駅~等々力駅
首都圏の鉄道「短い駅間」のTOPはわずか300m! 500m以下の11区間を紹介
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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