日本のウユニ湖とも称される香川県三豊市(みとよし)の父母ヶ浜(ちちぶがはま)。干潮時のマジックアワー(黄昏時)には、「瀬戸内の天空の鏡」というフォトジェニックなシーンとなり、今では全国各地から絶景観賞&撮影にやって来ます。鏡面反射には風は大敵なので、空気の澄んだ晴れた秋、無風の夕方なら大チャンスです。
「瀬戸の夕凪」、干潮、クリアな空気の晴天を期待!
瀬戸内海は、陸と海の温度差から日中に海風、夜間に陸風が吹きますが、とくに夕方にはピタリと風の止む時間帯があり、「瀬戸の夕凪」と呼ばれています。
夏場ももちろん「瀬戸の夕凪」はありますが、ムシムシする気候で、空気中の水蒸気も多いため、クリアな夕焼けが期待できません。
夏は四国山地が太平洋の風を遮り、冬は中国山地が大陸からの季節風を防ぐといわれますが、とくに寒気の強いときなどは風が吹くこともあって、「瀬戸の夕凪」が期待できるのは春秋ということに。
とくに空気の澄んだ秋は狙い目ということに。
全長1kmの父母ヶ浜ですが、瀬戸内海の干満差で、引き潮時にはタイドプール(Tide pool=潮溜まり)が各地に生まれます。
このタイドプールが風のない日には、まさに鏡となるので、その鏡面反射を活かしての撮影ができるのです。
時間的には空に青みの残る時間帯がベストで、モデルは潮だまり近くの砂浜に立ち、砂浜ギリギリの低い場所にカメラ、スマホを構えれば、誰でもプロ顔負けの素晴らしい写真が撮影できます。
近年ではこの撮影を目的に多くの人が集まるので、三豊市観光交流局ではではHPに「父母ヶ浜 絶景の見頃カレンダー」を掲載、何日の何時に行けばOKなのかを教えてくれています。
たとえば2024年10月20日(日)は干潮が17:00~17:45、日没が17:25。
後は晴天無風を期待するだけということになるのです。
時間的には日没直前、日没直後の空に青みの残るマジックアワーがおすすめです。
「案外スマホのほうがきれいに撮れる」とのこと。
こんぴら参道口・JR琴平駅〜父母ヶ浜は、琴平バスがジャンボタクシー(9席)のシャトル便も運転されています(予約制)。
この父母ヶ浜にも高度成長時代には、海岸埋立の構想がありましたが、地元の人達(「ちちぶの会」を結成)は地道に海岸清掃を続け、遠浅の美しい浜を守ってきたのです(何もしないと海岸は漂着ゴミで溢れてしまいます)。
そうした活動に支えられての「日本一美しい海岸」、「SNSで話題の海岸」なので、環境保全に留意して撮影を。
観光客にも「父母ヶ浜協力金」のお願いをしています。
「瀬戸内の天空の鏡」父母ヶ浜、秋は撮影に最高のシーズンです! | |
所在地 | 香川県三豊市仁尾町仁尾乙203-3 |
場所 | 父母ヶ浜/ふぼがはま |
電車・バスで | JR詫間駅からコミュニティバス(平日のみ運行)で父母ヶ浜下車、日曜・祝日はタクシーで15分 |
ドライブで | 高松自動車道さぬき豊中ICから約10km、三豊鳥坂ICから約11km |
駐車場 | 父母ヶ浜海水浴場駐車場を利用 |
問い合わせ | 三豊市観光交流局 TEL:0875-56-5880 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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