航空会社で料金も異なる「コードシェア便」利用の注意点とは!?

コードシェア便

高速バスにも共同運行便がありますが、これは同じ路線を複数のバス会社が運行するもの。飛行機のコードシェア便も共同運航便の一種ですが、注意しないといけないのは、運航会社の機体、サービスなのに予約会社の運賃が適用されること。搭乗中は同一サービスなのに異なる運賃なのでご注意を。

基本は、LCCなど運航会社の便名のチケットのほうが安い!

コードシェア便
ANAとのコードシェア便を運航するスターフライヤー

国内線に限っても大手航空会社のANAは北海道とを結ぶAIRDO、ソラシドエア、スターフライヤー、IBEXエアラインズ、天草エアライン(AMX)、壱岐・五島に就航のオリエンタルエアブリッジ(ORC)、さらには奄美諸島などを飛ぶJALグループの日本エアコミューター(JAC)と共同運航便を実施。

JALも、フジドリームエアラインズ(FDA)、天草エアライン(AMX)、オリエンタルエアブリッジ(ORC)の3社との間で実施しています。

「提携航空会社の機材および乗務員で運航するコードシェア便のサービスは、運航会社の基準に基づきます」(JAL)とあるように、手荷物などの規定も一部の例外を除いて運航会社の基準となるので、LCCやその中間クラスにあたる航空会社の運航便の場合は、預ける荷物の制限なども違うケースがあるのです(ANAの場合は、無料手荷物許容量のみANAの規定が適用されます)。

さらに注意したいのは、共同運航便の場合、ANAやJALマイレージの保有者は、ANAやJALの公式サイトから予約をするケースがありますが、共同運航便を予約するとマイルはたまり、さらに手荷物も通常の量なら無料ですが、運航会社のサイトからの予約のほうが安いケースが大半です。

例えば東京(羽田)と札幌(千歳)、旭川、函館、女満別、帯広、釧路、名古屋(中部)と札幌(千歳)、函館などを結ぶAIRDOとANAのコードシェア便(共同運航便)の場合、座席指定もANAと同様、ANAのチェックインカウンターで搭乗手続きが行なわれるので気分はANAですが、実は運賃はかなりことなります。

まず知っておきたいのはコードシェア便には共同運航するそれぞれの航空会社の便名が付くこと。
ANAとAIRDOの共同運航なら、空港内の案内表示はANA/ADOで表示され、ANAとAIRDOそれぞれの便名が付けられています。
搭乗券も当然、ANAとAIRDOそれぞれの便名が記載されるわけで(例えば、A社123、B社4567など)、国民生活センターも「消費者は、共同運航をしているそれぞれの航空会社と契約をすることになるため、運賃はそれぞれ異なります。実際に飛行機を運航しているのは機材を提供している1社であり、荷物の重量制限やサービス等は、原則としてその会社の規定が適用されます」と注意喚起しています。
これは国民生活センターに「大手航空会社の便であることを確認して購入したのに、空港に行って初めてLCCのチケットだと気づきました。大手航空会社の荷物の重量制限を超えないように調べて行ったのに、重すぎると言われて追加料金を請求されました。なぜでしょうか?」という問い合わせや苦情があるからです。

共同運航することでひとつの航空会社で直接就航していない都市までの航空券が購入できるため、利用区間、航空会社ごとに別の航空券を探して購入する必要がないことなどがメリットですが、欠航の際の対応などが異なるケースもあり、利用者にとってはわからないことが多いのも事実。

コードシェア便の事故時の補償は、航空券を販売した会社(便名の会社)なので、万一の墜落を考えるのなら、ANA、JALの利用のほうが安心ともいえます。
ただし、コスパを重視するなら、ANAプレミアムメンバー、ANAカードプレミアム会員、スターアライアンスゴールドメンバーなどで空港のラウンジを利用したい場合などを除けば、マイルがたまる機会を失っても、実際の運航会社のHPで予約する(もしくは運航会社の便名のチケットを購入する)のがおすすめです。

コードシェア便
ANAだと思って搭乗したらソラシドエアだったということも
航空会社で料金も異なる「コードシェア便」利用の注意点とは!?
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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