万博に出展!  日本を代表する富士の写真は達磨山で撮影!

広重の『富嶽三十六景』に象徴されるように、富士山を眺める絶景ポイントは各地にあります。
そのなかで、ここが「日本一」といえる場所が、伊豆の山中にあります。
それが、伊豆市の達磨山(だるまやま)です。

ニューヨーク万国博覧会出展の富士山を撮影

昭和14年に開催されたニューヨーク万国博覧会(New York Expo 1939)に日本を代表する富士山の絶景写真を出品しようと鉄道省国際観光局が企画。
鉄道省国際観光局は、博覧会の前年に小西六(現・コニカミノルタ)に巨大な写真パネルの製作を発注します。
指名を受けた小西六は、関係会社の六桜社(乾板・印画紙の工場)に業務を委託し、8人の視察撮影隊を編成します。ロケハンチームを4班に分け、静岡、山梨、長野の富士山周辺3県を回ります。
2ヶ月候補地を探しまいたが、なかなかここだという場所が見つかりません。
責任者の小林禎信技師は、秋に修善寺温泉を訪れます。
修禅寺には老舗の新井旅館があり、主人(3代目館主)の相原沐芳(あいはらもくほう:本名・相原寛太郎)は、上野の美術学校(現在の東京芸術大学)で学び、あらゆる芸術に造詣が深く、新井旅館の3代目館主となってからは、若い芸術家の創作活動を積極的に支援しました。
新井旅館には当時、横山大観、前田青邨、安田靫彦らの画家や文人が逗留し、見事な富士を描いたのです。
宿の関係者が作家・吉田絃二郎が「日本一の富士の展望台」と絶賛し、横山大観が富士を描いたという達磨山に案内したところ、めでたく伊豆の達磨山に決定したのだとか。
昭和13年の10月下旬、現在の「だるま山高原レストハウス」の建つ場所にテントを張り、1週間粘って撮影。それを横長ワイドなパノラマ写真に作り替えます。
高さ2.7m・幅0.9mのパネルを縦に3枚、横に36枚、計108枚で、縦8.2m×横32.7mという巨大なモノクロ写真のパネルを作ります。
そんな巨大な駿河湾越しの富士山を展示したところこれがニューヨーカーの度肝を抜いたのか、大好評を博したのです。
ニューヨーク万博出品「富士山」
↑ニューヨーク万国博覧会に出展の小林禎信技師の写真
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↑「だるま山高原レストハウス」から撮影した画像をモノクロにデジタル変換した画像。よく見るとちょっぴり違うので、出展の画像は実際は少し稜線沿いに歩いた場所から撮影したと推測できます

画家も愛した富士山絶景の理由

富士山の噴火史上もっとも激しい噴火のひとつであった宝永噴火(1707年)で富士山には寄生火山の宝永山(2693m)が突起しました。
この突起が美しい稜線を汚し、秀麗と思える富士の姿を描くときにどうしても気になる地形だったのです。

「だるま山高原レストハウス」から眺める富士山は、この宝永山の突起が富士山の山体に隠されます。稜線が裾野から頂まではっきりと確認できる利点も。さらには手前に駿河湾という非の打ち所のない構図を形成しているのです。

達磨山は標高981.8m。山頂のすぐ東側。標高920mあたりを南伊豆スカイラインが走っているので、手軽に山頂に立つことができます。
しかし、小林禎信技師が撮影し、ニューヨーク万国博覧会に出品された写真は、達磨山山頂からではありません。
現在の「だるま山高原レストハウス」の建つ場所は、達磨山からは少し離れた場所。戸田峠から少し東へ下った標高627mの場所で、修禅寺からなら手軽にドライブで到達できます。

「だるま山高原レストハウス」は、店内からも居ながらにして万博出品の富士山絶景を眺めることが可能です。
また、レストランでは「わさび丼」、伊豆の鹿(ジビエ)をアレンジした「イズシカビビンバ丼」などもお手軽価格で味わうことができます。
ログキャビンのロッジももあり、早朝からカメラを構える場合にも利用できる施設となっています(ペット同伴は不可)。
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↑「だるま山高原レストハウス」店内からの富士山
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↑伊豆のわさびを使った「わさび丼」

だるま山高原レストハウスDATA

店名 だるま山高原レストハウス
住所 静岡県伊豆市大沢1018-1
営業時間 4月〜9月10:00〜17:00(オーダーストップ食事14:30、喫茶16:30)
10月〜3月10:00〜16:30(オーダーストップ食事14:30、喫茶16:00)
休業日 火・水曜休(詳細は伊豆市のホームページで確認を)
地図
駐車場 50台/無料
問い合わせ TEL:0558-72-0595/FAX:0558-72-0803

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