かつての鉄道旅行といえば急行列車(自由席)の移動がメインでした。本数が多く、ワイド周遊券で乗車できるので重宝したのです。現在は特急に昇格するなど、JRでは定期急行は全廃していますが、最後の急行として活躍したのが、急行「はまなす」で、青森駅〜札幌駅を走った夜行急行です。
最後の急行、そして最後の客車を使った優等列車

昭和63年3月13日、津軽海峡トンネル開通、津軽海峡線開業に伴うダイヤ改正で登場したのが急行「はまなす」。
夜行急行ですが、14系客車、あるいは24系客車を使った全車座席という仕様。
上野〜青森の特急に連絡するという重要な使命もあり、利用者が多かったことから、平成3年7月25日からはB寝台車も連結しています。
3段式寝台ですが、ベッド幅は70cmで、当時の急行寝台としては快適な仕様でした。
平成9年3月22日には、フェリーの2等船室のようなカーペットカーを連結しています。
そんな急行「はまなす」が脚光を浴びるようになったのは、宗谷本線(札幌・旭川〜稚内)を走る急行「宗谷」、急行「サロベツ」、急行「礼文」、急行「利尻」がすべて特急に昇格。
道内の急行はこの「はまなす」のみとなったから。
平成22年12月4日には、東北新幹線新青森駅延伸で、新幹線連絡の夜行急行という役割となり、平成24年3月17日のダイヤ改正で、急行「きたぐに」(当初は大阪〜青森、後に大阪〜新潟を結んだ歴史ある夜行急行)が定期運用を終了し、ついにJRグループ最後の急行列車となったのです。
平成25年3月に周遊きっぷ(周遊券)が廃止され、周遊券を使っての旅は終焉。
さらに平成27年3月14日、寝台特急「北斗星」が定期運行を終了したため、急行「はまなす」は、JR線グループで唯一の、機関車が牽引する客車を用いた優等列車(特急、急行)というレアな存在に。
「サンライズ瀬戸・出雲」(平成10年7月運転開始)は、285系電車のため、客車を使った「鉄道旅行の旅情」を味わえる唯一の貴重な優等列車となったのです。
そんな急行「はまなす」ですが、終焉は北海道新幹線の開業で。
津軽海峡トンネルを新幹線が走ることで、その準備段階の平成28年3月に廃止されました。
津軽海峡トンネルの開通で誕生、津軽海峡トンネルの新幹線化で廃止という急行列車で、青森と札幌を結ぶ役割は、北海道新幹線に引き継がれたのです。
函館〜札幌に夜行急行として残すには、すでに高速バス輸送時代で太刀打ちできないという判断もあったのかもしれません。
夜行急行「はまなす」は昔ながらの旅情ある鉄道旅行の最後を飾った急行だったといえるかもしれません。
それだけに今も乗車体験を語り継ぐファンが多いのでしょう。



| JR最後の急行列車は、急行「はまなす」(青森駅〜札幌駅) | |
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