筑前国分寺の北東200mに位置する、8世紀中頃につくられた古代の瓦窯跡。741(天平13)年に出された聖武天皇の「国分寺・国分尼寺建立の詔」により、後に造営された筑前国分寺の屋根瓦を焼くために造られたと推測される瓦窯の跡が国分瓦窯跡。日本遺産「大宰府」の構成資産で、国の史跡に指定される古代の貴重な遺跡です。
大宰府の官寺に瓦を供給した古代の瓦窯跡は溜池に水没
さらに大宰府政庁の建て替え時や(大宰府政庁は8世紀初めに瓦屋根に建て替えられています)、別名「府の大寺」と呼ばれた天智天皇開基の観世音寺(かんぜおんじ/太宰府市観世音寺5丁目)など、官舎・官寺の瓦も、この窯で焼かれたのではないかともいわれています。
窯跡は来木、来木北、坂本など7基が確認されていますが、現在は江戸後期に作られた堰により、溜池となって水没。
斜面を掘った後に、壁と天井を日干煉瓦(ひぼしれんが)をアーチ状に積み上げて完成した地下式の登り窯。
2基のみが保存され(保存のために埋め戻され、水没しています)、うち1基を実測したところ、手前に平坦な燃焼室と、その奥に傾斜がついた焼成室の2階構造になった、全長約5mの地下式登り窯ということが判明。
また焼成室の最奥には、煙を逃がすための穴が2本設けられており、内部の壁や天井には日干し煉瓦を積み、表面に粘土を塗り固めたアーチ状の窯だったことがわかっています。
国分瓦窯跡 | |
名称 | 国分瓦窯跡/こくぶかわらがまあと |
所在地 | 福岡県太宰府市国分 |
関連HP | 太宰府市公式ホームページ |
電車・バスで | 西鉄都府楼前駅から徒歩17分 |
ドライブで | 九州自動車道太宰府ICから約2.8km |
駐車場 | なし |
問い合わせ | 太宰府市観光推進課 TEL:092-921-2121/FAX:092-921-1601 |
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