福岡県田川郡添田町落合、深倉川の深倉峡入口にある砂防ダムが、深倉川第1号砂防堰堤。古城のようなフォルムの異色の砂防ダムで、魚の遡上を助けるためのループ魚道が備わっています。そのループ魚道(らせん魚道)が古城の塔のような存在で、わざわざ遠方から見学に来る人も。
西洋の古城を思わせる外観のループ魚道
林道障子岳線沿いにある砂防で、らせん部の高度差5.6mというループ魚道を使って実際におもにヤマメが遡上するのだとか。
深倉川第1号砂防堰堤の下流側に砂防公園が整備され、細いながらも車道が通じていますが、対向車が来たら、避ける場所もない隘路(あいろ)です。
砂防堰堤は危険のため、立ち入りは禁止。
ループ魚道は、国内では昭和57年に北海道のサケ・マス通路整備事業で開発された大林組のらせん魚道(Spiral Fishway)が始まりで、円周を6分割した扇型共通ブロックを積み上げ、円筒形の魚道を造ることで設置面積の大幅な減少となったのです(大林組の特許)。
深倉川第1号砂防堰堤のほか、貫気別川ダム魚道(北海道虻田郡豊浦町)、下二股川砂防堰堤魚道(北海道二海郡八雲町)、守門川第二号堰堤魚道(新潟県三条市)、中津川砂防堰堤魚道(埼玉県秩父市)、本宮砂防堰堤魚道(富山県富山市)、伊佐川らせん式魚道(佐津目堰堤魚道/島根県出雲市)、中ノ川第2堰堤(高知県いの町)などが知られています。
深倉川第1号砂防堰堤(ループ魚道) | |
名称 | 深倉川第1号砂防堰堤(ループ魚道)/ふかくらがわだいいちごうさぼうえんてい(るーぷぎょどう) |
所在地 | 福岡県田川郡添田町落合2329 砂防公園 |
電車・バスで | JR深倉駅から徒歩30分 |
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