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天神山古墳

群馬県太田市には1605基の古墳がありましたが(群馬県でも最大数/現存は178基)、古墳時代、平坦部に、東海系の土器を使用する人々が移住したことが判明しています。天神山古墳(太田天神山古墳)は、東武伊勢崎線太田駅東方約12kmの市街地に隣接する巨大な前方後円墳。墳丘長210mと、東日本では最大の古墳で国の史跡。

東日本最大の前方後円墳

天神山古墳空撮 Photo Map

太田市は、飯塚町出土の挂甲武人埴輪(けいこうぶじん/東京国立博物館蔵)は国宝に指定されるなど優れた埴輪の出土する土地でもあるのです。

天神山古墳は、全国28位(近畿を除くと3位)の規模を誇る巨大な前方後円墳。
東日本では、墳丘長が200mを超える前方後円墳は天神山古墳のみとなっています。
墳丘の周囲には二重に濠(ほり)が巡らされ、北東には天神山古墳に付属する小古墳(陪塚)も造られています。

江戸時代には、長持形石棺も発見されており、古墳が造られた時期は5世紀中頃と推定されています。
東日本で、「王者の石棺」とも称される王墓に特有の棺である長持形石棺が発掘されているのは、天神山古墳のほかには、お富士山古墳(伊勢崎市)があるのみ。
家形埴輪、水鳥形埴輪などの出土品や、5世紀の畿内ヤマト王権における大王の古墳に見られる長持形石棺からヤマト王権とつながりを持っていた毛野国(けぬのくに=古代の群馬県)、あるいは利根川東側域の大首長と推測できます。

天神山の名は、後円部の頂きに古くは天神様を祀る天満宮の社があったことから。
男体山古墳とも呼ばれ、国の史跡となっていますが、すぐ東には同じく国の史跡の女体山古墳(帆立貝形古墳=造り出し付き円墳/全長106m)もあり、5世紀中頃の築造で、ほぼ同時期に同じ方向を向いた古墳ということからも埋葬された人物には、密接な関連があると推測されています。

JR東日本大人の休日倶楽部・群馬県「古墳王国群馬篇」(令和2年)のロケ地で、吉永小百合が旅する巨大古墳という紹介が行なわれています。

天神山古墳
名称天神山古墳/てんじんじやまこふん
所在地群馬県太田市内ケ島町1606-1ほか
関連HP太田市公式ホームページ
電車・バスで東武伊勢崎線太田駅から徒歩20分
ドライブで北関東自動車道太田藪塚ICから約16km
駐車場天神山古墳駐車場/無料
問い合わせ太田市文化財課 TEL:0276-20-7090/FAX:0276-52-6080
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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