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矢木沢ダム(奥利根湖)

矢木沢ダム(奥利根湖)

群馬県利根郡みなかみ町を流れる利根川の最上流部に位置する堤高131.0mのアーチ式コンクリートダムが矢木沢ダム。首都圏の水がめとしての機能を有する多目的ダムで、昭和42年に完成。関東地方では最大級の多目的ダムで、ダム湖は奥利根湖でダム湖百選にも選定されています。

奥利根湖は東京都の水道など関東の水がめに

アーチ式ダムとしては堤高6位、総貯水容量3位の巨大ダム。
巨大なダムですが、水没物件は東京電力の湯の花温泉保養所1軒のみということから、いかに秘境だった場所にダムが建造されたのかがよくわかります。
下流側の洞元湖(須田貝ダム)、藤原湖(藤原ダム)、ならまた湖(奈良俣ダム)とともに「奥利根四湖」と呼ばれていますが、今も秘境ムードがたっぷり。
奥利根湖の周囲はブナなどの原生林で、新緑(5月)、紅葉(10月)、夏の避暑に賑わいを見せます。

奥利根湖のさらに上流部分2318 haは、源流の大水上山(おおみなかみやま/標高は北峰が1834m、利根川河口から322km)に至るまで利根川源流部自然環境保全地域に指定され、豊かな自然が残されています。
利根川の源流に関しても、明治27年から水源調査が始まり、険しい山に阻まれて大正15年にようやく刀根岳(大水上山)と確認され、昭和29年に大水上山の三角形の雪渓であることが突き止められました。
まさに関東の秘境地帯(大水上山南峰に利根川水源の碑が立っています)。

ダムサイトが車道(冬季は通行不可/例年5月上旬~11月下旬に通行可)の行き止まりで、ダム管理所横に矢木沢ダム防災資料館(ネイチャービュー矢木沢)があり、矢木沢ダムに関する資料(「水と命のネットワーク」)、奥利根地域に生息する動物などを紹介するほか、パノラマ展望台も整備されています。

ちなみに矢木沢発電所は東京電力初の揚水式発電所で、矢木沢ダム(奥利根湖)を上池とし、は須田貝ダム(洞元湖)を下池に揚水式発電(夜間の余剰電力を利用して下池の水を上池に汲み上げ、電力需要の多い昼間に発電)が行なわれています。

名称 矢木沢ダム(奥利根湖)/やぎさわだむ(おくとねこ)
所在地 群馬県利根郡みなかみ町藤原矢木沢6381-4
関連HP 水資源機構公式ホームページ
電車・バスで JR上毛高原駅からタクシーで1時間
ドライブで 関越自動車道水上ICから約30分
駐車場 37台/無料
問い合わせ 水資源機構 沼田総合管理所 TEL:0278−24-5711
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

奈良俣ダム・ならまた湖

群馬県みなかみ町藤原、利根川支川の楢俣川(ならまたがわ)に建設された堤頂高158m、堤頂長520mのロックフィルダム(多目的ダム)が奈良俣ダム。ダム湖のならまた湖は、ダム湖百選に選定されています。首都圏の水がめとしての機能を有する利根川水系

藤原湖(藤原ダム)

群馬県利根郡みなかみ町を流れる利根川上流部、奥利根ゆけむり街道沿いにあるのが藤原湖。堤高94.5mの重力式コンクリートダム(昭和34年完成)、藤原ダムのダム湖で、奥利根湖(矢木沢ダム)、洞元湖(須田貝ダム)とともに奥利根三湖(ならまた湖を加

洞元湖(須田貝ダム)

群馬県利根郡みなかみ町、利根川上流部に昭和30年に完成した発電専用ダムが須田貝ダム(すだがいだむ)。堤高72.0mの重力式コンクリートダムで、ダム湖が洞元湖(どうげんこ)。奥利根湖(矢木沢ダム)・藤原湖(藤原ダム)とともに奥利根三湖のひとつ

アーチダム ベスト3

黒部ダムなどでおなじみのアーチダム。正しくはアーチ式コンクリートダム(Concrete Arch Dam)で、コンクリートの量を節約できますが、ダムに掛かる水圧をアーチにより両側の岩盤に分散させる必要があるため、両岸に強固な岩盤が必要となり

利根川

上越国境、群馬県利根郡みなかみ町の大水上山(おおみなかみやま/標高1834m、群馬県の北限)を源流に、茨城県(神栖市)と千葉県(銚子市)の県境で太平洋(鹿島灘)に流れ出る長大な河川が利根川(とねがわ)。幹川流路延長は322kmで、日本で2番

 

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