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箱根駅伝強豪チームの人気練習先、富津岬

富津岬

東京湾に突き出した富津岬(千葉県富津市)。全長5kmほどの砂州(さす)で、第二次世界大戦まで要塞だったこともあり、豊かな自然が残され、岬全体が千葉県立富津公園になっています。半島を一巡する道路が、箱根駅伝強豪チームに人気の練習場になっているのですが、その理由とは!?

富津岬が駅伝強豪チームに人気のワケは!?

富津岬先端の明治百年記念塔から眺めた富津岬

「都心に最も近い南房総国定公園が千葉県立富津公園で、平坦な砂州(さす)なので、実はマラソンとか、陸上競技の練習路として人気なんです。晴れていれば、富士山を眺め、海からの風もあたる日があるので、どことなく箱根駅伝の湘南もイメージできて、箱根駅伝の常連校なんかも練習先にしているんです」とは富津市商工観光課の話。

高校から実業団まで幅広い層のランナーが年間通して集うのは、都心に近いこと。
合宿を受け入れる宿の主人の話では、「都心から1時間、信号機が少なく走りやすいので長距離ランナーにとっては絶好の練習スポットなんです。気候も温暖で毎年冬場の10月〜4月にかけては、箱根駅伝出場校や実業団チームがこぞって合宿に訪れています。富津では、合宿の受け入れで生活している人が多い」とのこと。

青山学院大学、東海大、東洋大、明大、順大、中大、法大、国学院大、東京国際大、帝京大学、上武大学など、箱根駅伝でおなじみの強豪校、常連校が練習地にしているのです。
2021年の『第97回東京箱根間往復大学駅伝競走』(箱根駅伝)を例にすれば、「3+1」といわれる本命の青学、東海、東洋、明治の4校はすべてが富津組!
「ナカヤマイン」が青山学院、味自慢の「志ら井」が東洋大、東海大、明大中大、東京国際大学など受け入れする宿も決まっていて、箱根駅伝本番では合宿受け入れ先のご主人たちもやきもきしながら、駅伝を見ることに。

「富津岬を周回するコースは、2.3km、2.8km、5.6kmと3パターンの使い方ができ、とくに5.6kmコースは、箱根駅伝に参加するチームにとって大切なインターバルトレーニングの場になっています。5.0kmを設定タイムで走り、残りの600mがコンディション調整に当てられるというわけなんです」(地元宿泊関係者の話)。

富津岬は「日本の白砂青松100選」に選定される防風防砂林が海岸沿いにあるので、突端部で風を受ける以外には強い海風から守られています。
起伏がなく、夏は暑いので、夏合宿には不向きですが、短期合宿、とくに箱根駅伝を前にした調整などには、ドライブ旅行者も少なくバツグンの環境になっているのです。

「毎年、練習に来ていただいているので、ここで、この時期、このくらいのタイムで走ることができれば、本番ではこのくらいのタイムが出せるだろうと、富津で走ることによって各監督はそんな算段ができるようなんです」(地元宿泊関係者の話)とのこと。

富津の人気は、大学のみならず、高校、社会人と幅広く、今や陸上競技部の聖地に。
富津岬先端の明治百年記念塔は「関東の富士見百景」選定される絶景の地、この富津での合宿の成果が、毎年1月2日・3日のドラマを生んでいるのです。

防風防砂林に守られたランニングコース
箱根駅伝強豪チームの人気練習先、富津岬
名称 千葉県立富津公園/ちばけんりつふっつこうえん
所在地 千葉県富津市富津2282
電車・バスで JR青堀駅から日東交通バス富津公園行きで12分、終点下車、すぐ
ドライブで 館山自動車道木更津南ICから約12km
駐車場 547台/無料
問い合わせ 富津公園管理事務所 TEL:0439-87-8887
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

千葉県立富津公園

東京湾の入口、富津岬に整備された千葉県立の公園。明治時代から太平洋戦争まで要塞地帯だったため、一般の立入が禁じられ、その結果、開発の手を免れて緑豊かな半島が残されています。公園全体が南房総国定公園に指定。海岸部は千葉県の指定天然記念物の富津

富津岬展望台(明治百年記念展望塔)

東京湾に向かって、鶴のくちばしのように突き出した約5kmの砂嘴(さし)。南房総国定公園の一部で、わずか7km先の対岸に、三浦半島の観音崎を見渡せます。その観音崎と同様、幕末の1810(文化7)年には現在の県立富津公園の中の島公園展望塔の場所

中の島展望台(富津元洲堡塁砲台跡)

当初は清国北洋水師、次にロシア太平洋艦隊の来攻を想定して東京湾の入口、富津岬の基部に築かれた東京湾要塞のひとつが富津元洲堡塁砲台。東京湾要塞の一部として大正時代まで機能しました。現在は県立富津公園の一部で、要塞の中央部には中の島展望台(中の

 

 

 

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