毎月18日は観音様の縁日です。この日に参詣すると功徳が多いといわれる日が縁日。なかでも年の初め、つまり1月18日の観世音菩薩の縁日は、『初観音』といって多くの信者が参詣する日で、観音様を本尊とする寺では、様々な行事が行なわれます。
近所に観音様があればぜひ参詣したい日!
観音菩薩(かんのんぼさつ)、あるいは「観世音菩薩」(かんぜおんぼさつ)、「観自在菩薩」(かんじざいぼさつ)、「救世菩薩」(くせぼさつ・ぐせぼさつ)など呼び名は多様ですが、庶民は「観音様」と通称します。
お寺に正式名があっても〇〇観音と呼ばれるのも観音様のパワーにおすがりしようという庶民の心の現れ。
観音様のいるとされる浄土は、ポータラカ(Potalaka、補陀落=ふだらく)。
法華経「観世音菩薩普門品第二十五」(いわゆる観音経)には、観世音菩薩は「あまねく衆生を救うために相手に応じて33の姿に変える」と記されています。
これがいわゆる三十三観音です。
栃木・中禅寺(立木観音堂)の本尊は、千手観音(重要文化財)。東京・浅草寺は聖観音、護国寺は如意輪観音、神奈川・長谷寺は十一面観音、京都・松尾寺は馬頭観音と寺によって祀られる観音様も実は様々です。
浅草寺の1月18日のお参りは初観音、温座秘法陀羅尼会の亡者送りの日で、7日間修法された「温座秘法陀羅尼札」(一躰3万円)が授与されます。
浅草寺も観音様を祀るので、浅草観音と通称されます。
浅草寺では、胸の前で合掌して「南無観世音菩薩(なむかんぜおんぼさつ)」と唱える参拝方法が推奨されています。
大船観音では、初観音の茶湯会が行なわれ、七難即滅を祈って干支の「大船観音守り」が授与されます。
坂東三十三観音第一番札所の杉本寺では護摩が焚かれ、本尊が御開帳されますが、奈良・西大寺『初観音供』など多くのお寺では護摩が焚かれます。
和歌山市の紀三井寺では、本堂で「大般若経転読会」が厳修され、僧侶方により次々と経本が転読されます。
尾張四大観音(名古屋城を中心に4つの観音様が配され恵方を受け持つ)のひとつ、笠寺観音では、大縁日『初観音』で、観音様がかぶっていた「お笠」を参詣者の頭にかぶせて祈願するという「お笠祈願」(300円)も執り行なわれます。
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