笠寺観音

笠寺観音は、正式名を笠覆寺(りゅうふくじ)といい、創建は736(天平8)年という古刹。雨でずぶぬれになった十一面観世音菩薩に、自分の笠をとってかぶせた心の優しい娘を藤原兼平がみそめ、妻として迎えたという玉照姫の伝説が残され、名付けの由来として伝えられています。

尾張四観音のひとつで徳川家康人質交換の寺

笠寺観音の本堂
放生池に面して建つ仁王門

東海道沿い、名古屋城下の南の入口に位置し、鬼門を守る「尾張四観音」(おわりしかんのん)のひとつ。
山門と仁王門は東海道に面しており、東海道を通る諸大名の参詣も数多かったという。

境内には宮本武蔵百年忌に建てられた宮本武蔵供養塔もあります。
宮本武蔵は尾張藩への仕官のため笠寺観音の宿坊だった笠寺天満宮東光院に逗留しているのです。

また、笠寺観音は、織田家に捕らえられた竹千代(徳川家康の幼名)と今川家が捕らえた織田信広(織田信長の異母兄)の人質交換の場所にもなっています。

6の付く日(毎月6日、16日、26日)は祈願日で、境内に「六の市」の露店が多数出ることでも有名(10:00〜・14:00〜・15:00〜祈祷)。
また毎月18日は観音様の縁日で、境内でフリーマーケットが開かれています(10:00〜・13:00〜祈祷)。
毎月28日は、不動明王縁日(10:00〜祈祷)。

8月9日の『九万九千日』(くまんくせんにち)は、この日に参詣すると9万9000日分のご利益が得られるという大功徳日。お見逃しなく!

宮本武蔵供養塔
「六の市」の賑わい

尾張四観音と恵方

笠寺観音と龍泉寺(名古屋市守山区竜泉寺)、荒子観音(名古屋市中川区荒子町)、甚目寺観音(海部郡甚目寺町)が「尾張四観音」で城から見て、「歳徳神(としとくじん=その1年間の福徳を司る神様)」がいる方角(恵方=えほう)の観音様へお参りをすると、ご利益が大と考えられており、恵方に当たる寺の節分などの行事は大いに賑わいをみせています。

笠寺観音を除く3寺は5年に1回恵方となるが、笠寺観音は2年・3年周期のくり返しとなり、次回は平成33年が恵方。

節分のご祈祷

徳川家康、織田信広人質交換の地

三河国の土豪・松平家8代当主・松平広忠の嫡男として1542(天文11)年12月26日に生まれた徳川家康(幼名・竹千代)。
竹千代6歳の時に、父・松平広忠は今川義元に従属し、竹千代は人質として駿府へ送られることに。移送途中の田原城で義母の父・戸田康光の裏切りにあって、竹千代はなんと今川氏と敵対する尾張国・織田家の人質に(この時、若き織田信長に接していると推測できます)。

その2年後、1549(天文18)年、今川義元と織田家の間で、安祥城(あんじょう)の戦いで生け捕りにした織田信秀の庶長子・織田信広(信長の兄)と竹千代の「人質交換」することで合意します。
その「人質交換」の場となったのが、笠寺観音です。
交換後、笠寺観音に参詣した竹千代は、鳥居山(現在の南区の丹八山)で待つ従者と合流し、東海道を下って今川義元の待つ駿府城(静岡市)へと向かったのです。

多宝塔前に立つ人質交換之地碑

笠寺観音のおもな年中行事


1月1日~7日/初詣・新春初祈祷
=名古屋屈指のパワースポットで多くの初詣客で賑わいます。期間中、露店も出店
1月5日/初えびす=「えびす大黒」のお札が授与されます
1月18日/初観音=年の初めの大縁日。笠寺観音本尊がかぶっていた「お笠」をかぶって祈願できます
2月2日/節分前夜祭=20:00〜開運厄除大護摩祈祷
2月3日/節分会(豆まき)=9:00〜開運豆まき護摩祈祷。恵方の年は、大賑わいとなります
4月6日(5日)~8日/花まつり(潅仏会)=お釈迦様の誕生日を祝います。6日は『六の市』開催
7月第2日曜/仏壇供養祭=不要になった仏壇・仏具を供養(稲葉仏壇店主催)
8月9日/九万九千日(くまんくせんにち)=笠寺観音本尊がかぶっていた「お笠」をかぶって祈願できます。夜店多数出店
12月31日/大晦日・除夜の鐘=尾張三名鐘に数えられる鐘を23:45頃から撞くことができます

九万九千日には境内に夜店が多数出店

笠寺観音 DATA

名称 笠寺観音/かさでらかんのん
所在地 愛知県名古屋市南区笠寺町上新町83
関連HP 笠寺観音公式ホームページ
電車・バスで 名鉄名古屋本線本笠寺駅から徒歩8分
ドライブで 名古屋高速大高線笠寺ランプから北へ1kmの笠寺西門交差点を右折、旧東海道を100m
駐車場 20台(行事の日は駐車場の利用は困難となる)/無料
問い合わせ TEL:052-821-1367
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
笠寺観音『九万九千日』

笠寺観音『九万九千日』|名古屋市

2019年8月1日
甚目寺観音

甚目寺観音

2018年7月2日

 

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プレスマンユニオン編集部

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