兵庫県加西市北条町の羅漢寺の境内には、丈1m前後の459体の素朴な石仏が並んでいます。それが北条の五百羅漢。慶長年間(1596年~1614年)頃の制作と推定される高見石(凝灰岩)に刻まれた五百羅漢像で、誰が何の目的で作ったかは未だに謎に包まれています。
羅漢立像、釈迦三尊像など459体が並ぶ
石仏は江戸時代には羅漢寺の南にある高野山真言宗の寺、酒見寺(さがみじ)にあり、戦国時代に荒廃した酒見寺の再興に伴う寺内整備や信仰・供養のために造立されたと推測されています。
明治維新の廃仏毀釈で、現在の羅漢寺が建つ一帯が官有地となり、酒見寺の薬師堂が移築され五百羅漢とともに羅漢寺が建立されたという歴史があります。
角柱状の高見石を加工した羅漢立像が大半を占めますが、釈迦三尊像、大日如来像、阿弥陀如来像、天女型坐像など459体で構成され、兵庫県の文化財に指定されています(五百羅漢保存委員会が管理)。
「親の顔が見たけりゃ北条の五百羅漢に御座れ」といわれるほど表情や姿態に富んでいるのが特徴。
無数のろうそくの灯が幽玄の世界を生み出す8月8日の『羅漢寺千灯供養』(本尊・薬師如来の縁日)は幽玄。
北条の五百羅漢 | |
名称 | 北条の五百羅漢/ほうじょうのごひゃくらかん |
所在地 | 兵庫県加西市北条町北条1293 |
関連HP | 加西市公式ホームページ |
電車・バスで | 北条鉄道北条町駅から徒歩15分 |
ドライブで | 中国自動車道加西ICから約5km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 五百羅漢寺 TEL:0790-43-0580 |
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