寺伝では景行天皇(けいこうてんのう)の御代(古墳時代=仏教伝来以前となりあくまで伝承)にインドから渡来した法道仙人が開基と伝える兵庫県加東市の古刹が播州清水寺(ばんしゅうきよみずでら)。この地は水に乏しく、法道仙人が水神に祈って霊泉が湧出したことに感謝して清水寺と名付けたのだとか。
多くの堂宇が並ぶ境内は荘厳な雰囲気
日本へ仏教が伝来したのは6世紀のことなので、古墳時代に法道仙人が開基したというのは後世の付託。
法道仙人は、天竺から紫の雲に乗って日本へ渡来したとされる伝説上の人物で、古代の兵庫に天竺との関係があった人物、書物が渡来したとも推測できます。
推古天皇35年(627年)、推古天皇の勅願で根本中堂が建立されたと伝えられます。
神亀2年(725年)には聖武天皇の勅願で行基が大講堂を建立。
花山法皇(かざんほうおう)は、西国巡拝の時、この寺に立ち寄り、西国三十三観音霊場の第25番札所となっています。
同じ西国三十三所の第16番札所である「清水の舞台」で有名な京都市の音羽山清水寺と区別するため、寺の正式名は御嶽山清水寺ですが、播州清水寺と通称されています。
根本中堂安置の本尊は十一面観世音菩薩で秘仏ですが、西国三十三所の札所本尊は大講堂の千手観音像になっています。
標高552mの御嶽山の山頂にあり、境内からは瀬戸内海、淡路島を一望に。
根本中堂、大講堂などの伽藍は大正2年の火災で焼失し、大正6年の再建。
根本中堂、大講堂、鐘楼、本坊、客殿は国の登録有形文化財。
山頂への自動車道沿いに600本の桜が植栽され、ソメイヨシノから八重桜まで1ヶ月にわたって花見が楽しめます。
境内の清水茶屋では、うどんなどの軽食も可能。
護摩祈祷は毎月第3日曜8:30〜。
特別祈祷、車祈祷は予約が必要です。
なお、播州清水寺への徒歩参道(登山道)は18丁(2km)で、所要40分。
旧来の参道は、国土地理院の地形図に実線で表示されている道とは異なります(御嶽山南面の実線表示の道は舗装道路)。
西国三十三所霊場間の距離・時間
24番・紫雲山中山寺(兵庫県宝塚市中山寺2-11-1) — (45km/55分) — 25番・御嶽山播州清水寺(兵庫県加東市平木1194) — (36km/1時間) — 26番・法華山一乗寺(兵庫県加西市坂本町821-17)
※距離と時間はルートや交通状況により変動するため、およその目安です
播州清水寺 | |
名称 | 播州清水寺/ばんしゅうきよみずでら |
所在地 | 兵庫県加東市平木1194 |
関連HP | 播州清水寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR相野駅から神姫バス清水寺行きで35分、終点下車 |
ドライブで | 中国自動車道ひょうご東条ICから約14km、舞鶴自動車道三田西ICから約14km |
駐車場 | 350台/無料 |
問い合わせ | 播州清水寺 TEL:0795-45-0025 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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