兵庫県朝来市にある明治20年に完成した鋳鉄製二連アーチ橋が羽渕鋳鉄橋。現在は国道312号沿いに移設保存され、兵庫県重要有形文化財、経済産業省の近代化産業遺産に認定されるほか、日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」の構成資産にもなっています。
往時には鉱石を搬出した馬車道に架かっていた橋
橋長18.15m、幅員3.175mで、「羽渕のめがね橋」の愛称のある鋳鉄製二連アーチ橋。
明治22年の洪水時に流出しているので、その際に修復されています。
神子畑鉱山の鉱石運搬用の馬車道に架橋されたもので、平成2年、台風後の田路川全面改修時に国道312号沿いに移設保存されています。
播但線沿いの旧鉱山道路には、往時の石垣が現存、かつて羽渕鋳鉄橋が架かっていた場所には新金橋があります。
生野銀山は明治政府が手掛けた最初の官営化した鉱山で、明治元年、明治政府は仏人技師ジャン・フランソワ・コアニエ(Jean-François Coignet)を招き近代化に着手。
明治9年には生野〜飾磨間に幅員6m、全長約49kmの生野鉱山寮馬車道(通称:銀の馬車道)を敷設。
フランス人技師レオン・シスレー(ジャン・フランソワ・コワニエの妻の弟)の監督のもと、当時としては最新技術のマカダム式道路(砕石による道路舗装法)を採用しています(日本初の高速産業道路)。
羽渕鋳鉄橋は、日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道~資源大国日本の記憶をたどる73kmの轍~」の構成資産にもなっています。
また、「大量輸送を支えるため近代化・国産技術化が急がれた鉄橋・鋼橋の歩みを物語る近代化産業遺産群」として神子畑鋳鉄橋(みこはたちゅうてつきょう/国の重要文化財)とともに「我が国鉱業近代化のモデルとなった生野鉱山などにおける鉱業の歩みを物語る近代化産業遺産群」として経済産業省の近代化産業遺産にも認定。
羽渕鋳鉄橋 | |
名称 | 羽渕鋳鉄橋/はぶちちゅうてつきょう |
所在地 | 兵庫県朝来市羽渕柳16-1 |
関連HP | 朝来市公式ホームページ |
ドライブで | 播但連絡道路朝来ICから約2km |
駐車場 | 8台/無料 |
問い合わせ | 朝来市産業振興部観光交流課 TEL:079-672-4003/FAX:079-672-3220 |
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