富山県氷見市出身の漫画家、藤子不二雄(A)。その代表作『忍者ハットリ君』をモチーフにしたのが「忍者ハットリくん列車」。外観から車内の内装にいたるまで忍者ハットリくんとその仲間たちのラッピングで包まれた愉快な列車で、平成16年に運転を開始。乗車券のみで利用できる楽しい観光列車です。
「忍者ハットリくん」で氷見へ!
IRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、えちごトキめき鉄道、しなの鉄道の4社で、北陸本線は、IRいしかわ鉄道(金沢~倶利伽羅)、あいの風とやま鉄道(倶利伽羅~市振間)、えちごトキめき鉄道「日本海ひすいライン」(市振~直江津)、えちごトキめき鉄道「妙高はねうまライン」(直江津〜妙高高原)、しなの鉄道北しなの線(長野~妙高高原間)と4つに分断。
ユニークなのは北陸本線が第3セクターになったのに対し、JR城端線・氷見線はこれまでどおり、JR西日本の営業だということ。
本線が第3セクター、「盲腸線」がJRという構図になったのです。
JR城端線・氷見線沿線の自治体(氷見市、高岡市、砺波市、南砺市)は、城端・氷見線活性化推進協議会をつくって積極的にPR中です。
そしてその目玉が、「忍者ハットリ君列車」と座席指定の「ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた」。
「ベル・モンターニュ・エ・メール~べるもんた」はギャラリーのような車内で、絶景を眺めながら富山寿司を味わおうというコンセプトの観光列車で、ファミリーで乗車するには少し敷居が高い感じ。
対する「忍者ハットリ君列車」は通常の乗車券で利用できるので、青春18きっぷ利用やファミリーなどにもおすすめです。
平成16年に登場した「忍者ハットリ君列車」ですが、平成23年5月にデザインのリニューアルが行なわれ令和元年度まで運行、さらに平成25年11月にデザイン変更され、令和3年度まで運行とデザインも変更されてきました。
現在走っているのは、令和3年4月に登場したデザインで、沿線4市の観光地(高岡市の勝興寺・雨晴海岸、砺波市のチューリップ公園、南砺市の合掌造り集落、氷見市の海越しの立山連峰・唐島)を忍者ハットリくんと仲間たちが旅をする姿を描いています。
運行予定は前日の17:00頃に更新される氷見市観光協会【公式】Himi TourismのX(旧Twitter)の「#ラッピング列車のご案内」で確認可能。
JR西日本では忍者ハットリ君列車や北陸新幹線W7系のペーパークラフトも用意しています。
「忍者ハットリ君に出逢える街」
『忍者ハットリくん』の作者・藤子不二雄(A)は、富山県氷見郡氷見町(現・氷見市)の出身。
「地域活性に『忍者ハットリくん』が大いに役立っているんです」(氷見市)とのこと。
氷見市には、まんがロードがあって、藤子不二雄(A)作品のキャラクターたちに出会うことができます。
周辺にはプロゴルファー猿ポケットパーク、忍者ハットリくんカラクリ時計、原画などを鑑賞できる「氷見市潮風ギャラリー」も配され、まさに「忍者ハットリ君に出逢える街」となっているのです。
氷見市街地周遊バス(加越能バス氷見営業所)には、怪物くんラッピングバスが運行。
氷見市街地周遊バスは、氷見駅前、ひみ番屋街(道の駅氷見)、氷見市民病院をつなぐバスで全区間100円。
氷見駅とひみ番屋街(道の駅氷見)を結ぶ貴重な足となっています。
「北陸おでかけtabiwaパス」発売
JR西日本のフリー区間の他、ハピラインふくい全線、IRいしかわ鉄道全線、あいの風とやま鉄道全線、えちごトキめき鉄道線(市振~直江津~上越妙高間)、のと鉄道線(七尾~和倉温泉間)が乗り降り自由のフリーきっぷ「北陸おでかけtabiwaパス」をJR西日本が発売(有効は1日間)。
JRは、小浜線(敦賀~青郷)、越美北線、七尾線、氷見線、城端線、高山本線(富山~猪谷)、大糸線(糸魚川~中土)と広域で利用ができます。
北陸エリアの普通列車(新快速・快速を含む)でフリー区間内なら乗り降り自由。
あいの風ライナー(金沢~泊駅間)もライナー券購入で乗車可能となっています。
「ベル・モンターニュ・エ・メール(快速列車・全車指定席)」の乗車には別途指定席券の購入が必要。
画像協力/富山県
城端線・氷見線に「忍者ハットリくん列車」運転中 | |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |