広島県庄原市東城町、帝釈峡(たいしゃくきょう)の上帝釈峡エリアにある石灰岩でできた奥行き200mの鍾乳洞が白雲洞。カルスト台地が浸食された帝釈峡で唯一見学可能な石灰岩洞窟で、洞内では鍾乳石、たけのこ状の石筍(せきじゅん)、カーテン状の石灰華、石炭紀のサンゴの化石などが観察できます。
鍾乳石、石筍などを観察できる石灰岩洞窟
カルスト地帯(石灰岩台地=石炭紀~ペルム紀、3億5000年前〜2億5000年前に形成された帝釈石灰岩)にある鍾乳洞。
太古、サンゴ礁の海底にあった地層(サンゴや貝類が海底に堆積してできた地層=紡錘虫、サンゴ、ウミユリの化石が見つかっています)が日本列島にぶつかり(3億5000万年前には赤道付近にありました)、300万年前ほど前から隆起して台地を形成したもの。
その後、炭酸カルシウムを多量に含む石灰岩の台地は、雨や流水に含まれる二酸化炭素に反応して次第に溶かされ、鍾乳洞を形成、その代表格が白雲洞(見学は有料)です。
上帝釈峡の入口近く、河床より13mの高さに洞口があり、入口は狭いのですが、広い部分では幅5m、高さ20mの広さがあります。
洞内は常に11度の気温に保たれ、夏は肌寒く感じる天然のクーラー、そして冬は暖かく感じられます。
洞内は照明完備で、鍾乳石、石筍などが照明に照らし出されて幻想的(コウモリも生息)。
岩間から湧き出る冷水は「不老の泉」と呼ばれています。
白雲洞の北170mには、縄文早期から弥生にかけての遺物が発掘された寄倉岩陰遺跡がありますが、鍾乳洞(石灰岩洞窟)を利用した住居跡で、洞窟の入口は川床から15mの高さに位置しています。
洞の河床からの高さは、白雲洞の下流800m付近にある河岸段丘面(河仁吾面)の高さとほぼ同じであることから、同じ時代に形成されたことがわかります。
白雲洞から上帝釈峡を代表する景観、自然橋の雄橋(おんばし)へは徒歩15分。
遊歩道への車での進入は制限されており、散策する人との事故も想定されるため、車は弥生食堂前(第2駐車場)に入れるのがおすすめ。
白雲洞 | |
名称 | 白雲洞/はくうんどう |
所在地 | 広島県庄原市東城町帝釈未渡1940 |
関連HP | 帝釈峡観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 中国自動車道東城ICから約12km |
駐車場 | 440台/有料(自然環境保全協力金として) |
問い合わせ | 白雲洞 TEL:08477-6-0062 |
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