積丹岬・島武意海岸

積丹半島(しゃこたんはんとう)の最北に位置する岬が積丹岬。先端からは、神威岬(かむいみさき)へと続くダイナミックな海岸線と、積丹岳などが眺望できます。シャコタンブルーといわれる透明な海の島武意海岸は、日本で最北の「日本の渚百選」にも選定。初夏には断崖が、積丹の町花・エゾカンゾウで彩られる別天地となっています。

美しい積丹の海を間近に眺めるために海岸へ

美国寄りの幌武意(ほろむい)から積丹岬までは積丹岬自然遊歩道(シララの小道)が通じていますが、全コースを歩くと4.7km、所要1時間30分というロングコース。

おすすめは、入舸(いりか)の積丹キャンプ場近くにある駐車場を起点に、岬と海中公園に指定された島武意(しまむい)海岸を往復するプラン。

途中、島武意海岸トンネルという人道トンネルを抜けますが、このトンネル、ニシン漁に沸く明治28年に手掘りで掘り抜いた隧道(ずいどう)。
島武意海岸のニシンを運ぶためにわざわざ掘ったトンネルなのです。

トンネルを抜けた後、浜に向けて、遊歩道は一気に急降下。
それも島武意海岸の秘境ムード漂う大きな魅力になっています。

島武意海岸に残される立派な石垣は大正6年に築かれた、「ヤマカギ」のニシン番屋のもの。

ちなみに島武意という地名はアイヌ語の「シュマ・ムイ」(suma-muy=岩の・入り江)に由来。
屏風岩などの巨岩が海岸に林立する様子を表したと推測できます。

積丹は「シャク・コタン」(shak-kotan=夏の村)、幌武意は、「ホロ・モイ」(horo-muy=大きな・入江)の意。

出岬(島武意)にニシン漁場を構えた斎藤彦三郎

脇元村(現・青森県五所川原市市浦)の出身の斎藤彦三郎。1847(弘化4)年、17歳の時、単身で蝦夷地・松前(現・北海道松前町)に渡航し、鰊や鱈漁に従事。

その後、漁場を出岬(島武意)に構え、「ヤマカギ」発展の基礎を築きました。
明治18年、小泊出身の2代目・秋元金四郎とともにニシン角網を発明。
角網は本来鮭漁に用いられ、幕末の慶應年間から使用されたといわれますが、斎藤彦三郎は、それをニシン漁に応用し、明治23年に使用の許可を得てから急速に普及しました。

積丹岬・島武意海岸
名称 積丹岬・島武意海岸/しゃこたんみさき・しまむいかいがん
所在地 北海道積丹郡積丹町入舸町
関連HP 積丹観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR余市駅前から北海道中央バス入舸経由神威岬行きで1時間17分、積丹入舸下車、徒歩15分
ドライブで 札樽自動車道小樽ICから約62km
駐車場 100台/無料
問い合わせ 積丹町観光協会 TEL:0135-44-3715/FAX:0135-44-3716
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

神威岬

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