総社大神宮

総社大神宮

越前国は、7世紀末の大宝律令(たいほうりつりょう)で越国(こしのくに)が朝廷に近い方から越前国、越中国、越後国に分割して設立。国庁に勤務する国司が、国内の神社を巡礼するのを簡素化するために創建した、越前国の総社が、福井県越前市にある総社大神宮です。前田利家の府中城築城で二の丸予定地となり、現社地に遷座されています。

奈良時代に定められた越前国の総社

飛鳥時代の大化2年(646年)の大化の改新で始まった日本の律令制(りつりょうせい=唐に倣ったすステム的な法典など、律令に基づく制度)。
諸国に国府、国分寺(金光明四天王護国之寺)、国分尼寺(法華滅罪之寺)が設置され、中央政庁から国司が国府に派遣されました。

国司は国内の神社を一之宮から順に巡拝、奉幣する習わしがありましたが、それを簡略化するために国府近くに総社が建立されたのです。
つまり、国内に祀られている神々を一社にまとめて祀るために創建された神社。

総社大神宮の社伝によれば、天平11年(739年)に大己貴命(おおなむちのみこと)を祀ったとされ、創建はそれ以前ということに。

戦国時代に前田利家が府中城(現在の越前市役所周辺)築城の際、総社(現在の総社大神宮)が二の丸の敷地にあったため、城の西側の現社地を寄進して遷座し、社殿を創建しています。

現存する本殿は、大正15年の再建です。
武生駅前には国府、府中という地名が残されていますが、越前国の国府はそのあたりにあったと推測されています。
残念ながらその遺構はまだ発見されていません。

ちなみに、紫式部の父・藤原為時は越前国司となった際、娘とともに越前国府に赴任しています。
藤原為時は確実に総社に参拝していますが、紫式部も参拝した可能性が大だと推測できます。

総社大神宮
名称 総社大神宮/そうじゃだいじんぐう
所在地 福井県越前市京町1-4-35
関連HP 総社大神宮公式ホームページ
電車・バスで 北陸自動車道武生ICから約4.7km
ドライブで JR武生駅から徒歩10分
駐車場 参拝者駐車場(20台/無料)
問い合わせ 総社大神宮 TEL:0778-22-1127/FAX:0778-22-2025
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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