鹿児島県指宿市池田、池田湖の北岸、湖越しに開聞岳を眺望する一等地にあるドライブイン的な施設「池田湖パラダイス」が2025年8月で廃業となりました。会長と、副社長が相次いで倒れたため、実質的な運営ができないことを理由にあげています。はたして撮影スポットだったイッシー巨像はどうなるのでしょうか。
昭和53年にはイッシーブームに沸いたことも
「池田湖パラダイス」は、池田湖観光の滞在時間を伸ばすのにも一役買ってきた施設。
初代社長・田原迫徳一(たはらさことくいち)さんが土産物などを扱う個人商店として創業したのに始まり(昭和30年代には指宿は新婚旅行でも賑わい、九州最大の湖、池田湖にも足を伸ばす人がいました)、開聞岳を一望する景観を売りに昭和46年に有限会社化し、レストランはそうめん流しなどでも賑わいました。
大水槽のオオウナギが無料観覧できるスポットとしても人気で、土産コーナーも広々とし、観光バスで訪れた時代の名残が残されていました。
池田湖で謎の生物「イッシー」の目撃情報が寄せられた昭和53年にはたくさんの人が訪れました。
昭和58年には当時皇太子だった上皇夫妻が大ウナギを見学。
昭和63年には皇太子時代の天皇も訪れています。
会社は、知覧パラダイスとして南九州市の知覧特攻平和公園内にある「知覧桜見亭」も経営。
田原迫元徳会長が2025年3月に死去し、副社長も怪我のために長期療養が必要となり、社長一人では2施設を見きれないということに。
「事業譲渡や規模を縮小しての再開も検討」とのことですが、当面は閉店に。
飼育されていた大ウナギ7匹は譲渡先を探しているとのこと。
コロナ禍で集客力が減少した指宿市では、まだコロナ前まで観光客数も回復しておらず、そうしたことが背景にあるのかもしれません。
なお、少し離れた東側の湖畔には指宿市の新たな観光拠点「IKEDAKO PAX」がオープンしています。
イッシー巨像と大ウナギの「池田湖パラダイス」が廃業! | |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |