岩手県遠野市、苔むした自然石に羅漢像が線彫りされ、380体も並んでいるのが五百羅漢。天明9年(1782年)頃に大慈寺(現・岩手県遠野市大工町9-20)の義山和尚が宝暦や天明の大飢饉で餓死した数千人もの霊を供養するために刻んだものと伝えられています。
宝暦・天明の大飢饉の死者を供養する羅漢
大慈寺は、江戸時代初期の寛永4年(1624年)、八戸から遠野へ入部した藩祖・八戸直義(遠野南部家)とともに八戸から移った遠野南部氏ゆかりの寺。
宝暦5年(1755年)、洪水に加えて南部藩(盛岡藩)四大飢饉(元禄・宝暦・天明・天保の飢饉)に数えられる大凶作で、南部藩全体で餓死・病死6万余人が出、翌年もその影響で遠野領内だけでも餓死者が2500人にのぼったという大飢饉となりました。
「乞食村里に満ち、餓死人路の辺にたおるもの実に多し。」と記録される宝暦の大飢饉。
その供養のために刻まれた五百羅漢で、苔むした花崗岩に刻まれた羅漢は、今もひっそりと供養が続けられています。
五百羅漢(遠野) | |
名称 | 五百羅漢(遠野)/ごひゃくらかん(とおの) |
所在地 | 岩手県遠野市土淵町土淵 |
関連HP | 遠野市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR遠野駅から早池峰バス遠野営業所方面行きで7分、遠野営業所下車、徒歩15分 |
ドライブで | 釜石自動車道遠野ICから約3km、東北自動車道北上江釣子ICから約43km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 遠野市観光協会 TEL:0198-62-1333 |
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