鵜ノ巣断崖

鵜ノ巣断崖

岩手県下閉伊郡田野畑村にある高さ130mの海食崖の断崖絶壁が連なる海岸が鵜ノ巣断崖。北山崎と並びリアス式で知られる三陸復興国立公園の代表的な海岸景観になっています。断崖上部からの高度感は北山崎を上回り、岩肌を緑の木々が覆い、紺碧の海とのコントラストが美しいのが特徴。

北山崎と並ぶ陸中海岸を代表する景勝地

鵜ノ巣断崖
ヤマセによって生まれる海霧

地形図を見ても、等高線が重なり合うほどの密状態。
断崖にウミウ、カワウの営巣地があることが名の由来になっています。

断崖の上部、海岸段丘上は広い平坦地で、駐車場から続く松林の遊歩道は、ウッドチップが敷き詰められアカマツが美しい散策路。
鵜ノ巣園地として整備され、散策にも絶好です。

鵜ノ巣断崖では、5つの尾根(岬)が列を成して続き、展望台からの眺めは、太平洋の荒波が砕け散る様子が迫力満点。

吉村昭が太宰治賞(昭和41年)を受賞した『星への旅』(昭和33年)の舞台となったのが、この鵜の巣断崖。
展望台近くには文学碑も立っています。

初夏から盛夏にかけ、地元で「やませ」と呼ばれるオホーツク海高気圧がもたらす冷涼で湿った北東風で海霧が発生。
冷夏の原因で農業被害(冷害)を生みますが、海霧はカメラマンたちのシャッターチャンスとして人気です。

鵜ノ巣断崖から北側にはみちのく潮風トレイル「普代村南部~田野畑村」が整備され、シーサイドハイキングを楽しむことも可能。
ただし登下降、沢の渡渉があり、健脚向け(ガイド同伴がおすすめ、鵜の巣園地以南の田野畑村〜岩泉町北部ルートは難路)。

鵜ノ巣断崖の形成は北山崎よりも古く、海洋プレート上の堆積物が1億400万年前に大陸プレートに押し付けられ、強い圧力によって生まれた岩体。
その後、隆起により海成段丘が形成されたもので、三陸ジオパークのジオサイトにもなっています。

鵜ノ巣断崖
名称 鵜ノ巣断崖/うのすだんがい
所在地 岩手県下閉伊郡田野畑村真木沢
関連HP 田野畑村公式ホームページ
電車・バスで 三陸鉄道北リアス線田野畑駅からタクシーで20分
ドライブで 東北自動車道盛岡南ICから約112km
駐車場 30台/無料
問い合わせ 田野畑村総合観光案内所 TEL:0194-33-3248/FAX:0194-33-3248
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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